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仕事のハナシ

2011.09.28

ついかんがえる。

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幼いときから父がよく工芸と美術の違いについて話していた事を覚えていたりとか。
大学生の頃にはデザインとアートの違いについて友達と話したりしていたけど。

最近では工芸とプロダクトについて
どこが違うのか違わないのかを、考える機会が増えた。

いろいろな産地、いろいろな伝統産業、いろいろな地場産業からのあたらしい発信に
とくに最近、「工芸」という言葉がよくつかわれているように思う。

僕からすると、どういう定義で工芸とするか思い続けているだけに
いろいろなコピーにふれるたび、場面ごとの意図と理由に無関心ではいられない。

たとえば、おなじ木工品でも完全に機械でつくられたものが工芸品としてリリースされ
注目の工芸品としてメディアにのっているのをみると
その場合の工芸とはなにを指すか、ひとつひとつ整理したくなる。

僕は名刺に、工芸家と書いている。
曖昧な言葉でもある。けれど姿勢を示しているつもりではあった。
けれど、示せているのか、不安になる。
それほどに今、工芸という言葉は巷に溢れている。

和光の美術部の方は作家として扱ってくださる。
世間で作家というと、文筆家を連想する方が多いように思う。
けれども、作る人だから作家、というのは僕はすっきりしていて好きだ。
何を作るか、というのは別に自分や世間に対して決めなくても良い。
受ける人の感覚でよいし、言葉で定義されなくても良い。
結局、自分がなにを志しているかということか。

指物師といいたいところだけれど
自分のしていることが「指物師」とはいえない気もする。
以前、「自分の事を、恐れ多くて職人とは名乗れない」と仰る先輩木工家もいらした。


________________________

御箸を削っている。
修行をはじめて3年目ごろに、おそるおそる父に、作り方を尋ねて習った御箸で、
ずっとそれを守ってつくりながら、最近では
いろいろな樹種で、すこしずつ太さや長さをかえて
自分なりの好みを模索するようになっている。

来月の和光展でも御箸をだしたいと思って制作している。
もう見飽きた方もいらっしゃるかもしれないが、もしかしたらずっと作り続ける作品だし
そのたびにすこしでもうまくなれば、それも良いのではないかと思う。
そういえば今回は、いままで展覧会に出品した桑や一位の御箸は作っていない。

そんな箸作りのジグを新調した。
自分なりに工夫してジグを新調するのは、それなりの勇気と決意が必要。
父に習った事の本質に気づけなければ、父が教えてくれたジグよりも良いものに
なるわけがないからだ。




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