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仕事のハナシ

2012.02.07

木の手入れと、古び。

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お客様に家具を納品すると、メンテナンスはどうしたら良いのですか、と聞かれる事が多い。
「から拭きして、汚れがおちなければ固くしぼった水拭きをしてください。」
「頃合いを見計らって、家具用のオイルもしくは、オリーブオイルなどで拭いてください。」
とお伝えしてる。

頃合い、ってところがすこし解りにくいくらいで
自分で書いていても、簡単すぎて拍子ぬけしてしまいます。
ちなみに...メンテナンスというとなんか言葉がしっくりこなくて
僕としては、是非「手入れ」という言葉で説明したい。

木という素材は作り立ては真新しいけど
そこに普段のお手入れがあって、どんどん美しく輝いていく。
使う人の「手」が関わる事で成長するのだからすばらしい、と思います。


日産が傷を回復するiPhoneケースをつくったらしいが
買った時より、美しくなるのかな。
>http://jp.techcrunch.com/archives/20120117nissan-scratch-shield/
以前僕がつかっていた携帯電話は
ステンレス製で、つかっているうちに塗装がはげてきたんだけど
素材の本物感(どこからどこまでが本物なんだろうか)があってそれが好きだったなあ。
使っているデジタルカメラもすこし傷があって、それがなんだか
味わいがあるんだけど(ボディはマグネシウム合金)、そこにも本物感を感じる...。

さてさて、難しい問題はおいておいて
木のお手入れ。
いま、家では蜜蝋ワックスでの手入れを試しています。
オレンジ由来の溶剤がはいっているので
汚れが浮き出て、それを拭き取る感じ。
蜜蝋も程よく柔らかいので冬でも使いやすいです。

ある程度の汚れや水分をはじく効果はあるのと
やっぱり天然成分なので使っていて安心。
ベタベタするし、匂いも独特だけれど
もちろん水性ラッカーのように木を保護はできないけれど
いま、「これがよい」と判断できる気もするし
「これでよい」というのも大事な気がする。

もっと便利に、もっと高度にと求め続けることも良いかもしれないけれど
時々、これで良い、ととどまることもまた、大切な気がするのです。






2012.01.19

もくもくと仕事を。

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いろいろな仕事があって
昨年末から正直、お正月休みもなく年も越した様な越していない様な
まあ、しっかりと忘年会新年会もあったりで新年感は充実しているけれど
そんな気持ちの部分もあります。

家庭画報さんであたらしく販売をはじめてくだっさったべべ箪笥も早々に注文があり
他の媒体さまでも現在取り扱いの計画が進行中。
今年あらたにトライしたい技術にむけて長野県技術試験所さんの協力もあおげることになり
制作については新しい構造(=デザイン)のキャビネットに取組めている。

頭のなかはいろいろな思いや企画で満杯気味で
ひとりでこなせる仕事ではないなと思いながら
それでも大勢の方の支えでこれからもなんとか進んでいければと願っています。

最近、地元のいろいろな方と仕事で繋がりをもてるようになりました。
それがなんだかとてもありがたく嬉しい、そんな気持ちです。


当て台にむかい、仕事の基本である鉋をつかっているとき。
いろいろな事が霧散して手元に集中できるときが
なんだか愛おしく感じられるのは
長年親しんだ場所であり、またこの場所が生み出す特別ななにかを
まっていてくださるかたがいる、というこのうえない幸せのせいだと思っています。

なんか、そんな感じです。

今日はこれから、東京へ木彩会の会合へ。
ひとつのルーツでもあるので、少し遠くてたいへんだけど、父とふたりで出かけてきます。
向島百花園でいまもかわらずに新年1回目の会合をするというのが
なんだかやっぱり、嬉しいのです。



2012.01.04

仕事始めの、薪ストーブ。

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新年の仕事始め。
だれもいない工房に朝イチではいって
書き初めの書き損じを焚き付けに、薪ストーブを燃やす。
仕事場が暖まるのを待ちながら砥石を水にひたして
鉋の台をなおし、刃を研ぎはじめる。

僕が大好きな時間。

昨年は秋の親子展にむけて、気持ちが高ぶっていた。
今年は、大きな展覧会の予定がない分だけ、
これまで後にまわさざるをえなかった新しい試みに
挑戦できるような気がしています。

36歳の新年。
闇雲に無駄に動く体力もあるし
経験と歴史と助言をしっかりと活かしたい気持ちもあるし。

火にあたっていると妄想はつきません。






2011.09.28

ついかんがえる。

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幼いときから父がよく工芸と美術の違いについて話していた事を覚えていたりとか。
大学生の頃にはデザインとアートの違いについて友達と話したりしていたけど。

最近では工芸とプロダクトについて
どこが違うのか違わないのかを、考える機会が増えた。

いろいろな産地、いろいろな伝統産業、いろいろな地場産業からのあたらしい発信に
とくに最近、「工芸」という言葉がよくつかわれているように思う。

僕からすると、どういう定義で工芸とするか思い続けているだけに
いろいろなコピーにふれるたび、場面ごとの意図と理由に無関心ではいられない。

たとえば、おなじ木工品でも完全に機械でつくられたものが工芸品としてリリースされ
注目の工芸品としてメディアにのっているのをみると
その場合の工芸とはなにを指すか、ひとつひとつ整理したくなる。

僕は名刺に、工芸家と書いている。
曖昧な言葉でもある。けれど姿勢を示しているつもりではあった。
けれど、示せているのか、不安になる。
それほどに今、工芸という言葉は巷に溢れている。

和光の美術部の方は作家として扱ってくださる。
世間で作家というと、文筆家を連想する方が多いように思う。
けれども、作る人だから作家、というのは僕はすっきりしていて好きだ。
何を作るか、というのは別に自分や世間に対して決めなくても良い。
受ける人の感覚でよいし、言葉で定義されなくても良い。
結局、自分がなにを志しているかということか。

指物師といいたいところだけれど
自分のしていることが「指物師」とはいえない気もする。
以前、「自分の事を、恐れ多くて職人とは名乗れない」と仰る先輩木工家もいらした。


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御箸を削っている。
修行をはじめて3年目ごろに、おそるおそる父に、作り方を尋ねて習った御箸で、
ずっとそれを守ってつくりながら、最近では
いろいろな樹種で、すこしずつ太さや長さをかえて
自分なりの好みを模索するようになっている。

来月の和光展でも御箸をだしたいと思って制作している。
もう見飽きた方もいらっしゃるかもしれないが、もしかしたらずっと作り続ける作品だし
そのたびにすこしでもうまくなれば、それも良いのではないかと思う。
そういえば今回は、いままで展覧会に出品した桑や一位の御箸は作っていない。

そんな箸作りのジグを新調した。
自分なりに工夫してジグを新調するのは、それなりの勇気と決意が必要。
父に習った事の本質に気づけなければ、父が教えてくれたジグよりも良いものに
なるわけがないからだ。




2011.09.17

ご要望がございましたので。

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ギャラリーの方から「つかっている『シーン』の写真が欲しいので...。」というご要望があったので
誕生日プレゼントにつくった「欅の本立の写真
を撮りました。




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