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仕事のハナシ

2010.06.05

焼津へ。総括編。

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そういった訳で、本当に勉強になった、そして未来への活力を頂いた、焼津の午後のひととき。

鰹節削り器をどうにかしたい。絶対に素敵な文化なんだから。平成の世で消したら末代までの恥?

そんな想いの僕の背中を、中小企業基盤整備機構の天野さんがドンッと叩いてくださったのがそもそもの始まり。

静岡がご出身の天野さんは、ご自分の会社を経営しながら機構のお仕事として一昨年は地元静岡の、去年は長野の、今年からは長野に加えて新潟の、中小企業をまわり様々な視点でコンサルティングをなさっています。 僕もお世話になっている、経営者としての「問題児(利益がだせないから、泣)」のひとり。


そんな天野さんがある日、「鰹節の事、ここに聞いてみようよ」と
「(財)にいがた産業創造機構」様、
「焼津商工会議所」様を紹介してくださり、
僕はいろいろな方のお力添えを頂ける事になった訳です。


今回の「鰹節削り器プロジェクト」では
新潟の刃物、静岡の鰹節、なにか不思議な御縁を感じざるを得ない。

こんな有り難い事って、あるのだろうか。

にいがたの刃物も、焼津の鰹節も、長い伝統を受け継ぎ
それを未来へ繋ぐ役割を担うという意味で「同業」なのです。
だからこそ、懸命な想いでやっています。


天野さん、焼津商工会議所の林様、本当にこの度は、ありがとうございました。
頂いたご恩を胸に、次へむかって、頑張っています。

>新潟に行ったときの話



[ 鰹節削り ]

2010.06.04

焼津へ。新丸正さま「鰹節工場」編。

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そういった事で、胸のたかなるなか、新丸正さまの工場へとご案内頂きました。
もちろん、衛生管理された場所への立ち入りですから
白衣、マスク、帽子や長靴を貸して頂いて。


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入口。いきなりしびれるようなベンチと戸板の出現です。
煙にいぶされて飴色に光る木の、美しさ。


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はじめは、もちろん鰹です。原魚と呼ぶそうです。
1.8kgから4.5kgぐらいの魚を使うのだとか。


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機械による魚の解体もあるそうですが、
最近はまた手仕事による解体も復活させているんですって。
後で見比べた機械でさばいた節と手でさばいた節では
薫製の段階で目に見えて形と手触りが違いました。
やはり、手仕事や刃の切味というのは、大切なんですね。
いくつもの種類の包丁が整然とならんでいる様子は
男の仕事場的な雰囲気に満ちています。



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鰹節は低温(97°C〜98°C)でじっくり
2時間30分から3時間ほど煮て
骨を抜かれた後、焙乾用のセイロに整然と並べられ、いよいよ燻されます。
骨抜きは、これまた水にさらしながら1本ずつ骨を抜く手作業。
これを蒸煮で殺菌してから、急造庫とよばれる「焼津式乾燥機」にいれて
燻しがはじまるのですが...これ、薪での作業なんです。
新丸正さんは大手の食品メーカーさんにも鰹節や削り節を卸されているのに、
薪ですよ!感動します。


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薫製中の扉を開けて頂きました。
噴出する煙と蒸気と...そしてなんとも言えない良い匂い!
日本酒の原酒のような、荒々しく強烈な香りに、
なんだかテンションがあがります。
どうしても身がくずれてしまう「節」もあるらしいのですが
それを一口頂いたときの、何とも言えない感動。
煮て燻しただけの魚が、このような深い味わいを帯びるということが
いまさらながらに不思議な気がします。
昔の人の知恵って、すごいな...。


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急造庫のとびらをしめてとりだした「節」をみると...


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みなれた「かつお節」の形に近づいてきました。
生の魚と燻したあとの「節」を比べると、
重さは相当軽くなるそうですが、大きさはあまり変化がないそうです。
この段階では「節」の大きさによる選別はされていないので
大小様々の節が並んでいます



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急造庫からだされた節は、より低い温度の乾燥機にいれられて、
じっくりと薫製をくりかえされます。内部の水分を表面の引き出しながら
じつに2〜3週間もかけて焙乾が仕上げられていくのです。


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焙乾がおわるころには、すっかり見慣れたかつお節の形になって
美しく並べられています。このあと、熟練の目利きが
脂肪分などを判断して
1.花かつおや荒削り用、2.粉末、3.その他
に選別をするのです。


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出荷直前の節を、削って頂きました。
美味しい、味わいがある!とおもいつつ、
ここで、自分の仕事のエリアに繋がりました。
この道具。回転する16枚の刃があっという間に削る、鰹節。
刃の出によって2種類の盤にわかれている...。

そう。こういう発想で、削る事を考えて、僕は削り器に取組もう。

帰り際、松本でいつも鰹節をかわせていただいている乾物屋さんが
新丸正さまとは古いおつきあいであることを教えて頂き、
御縁の不思議さをたのしみつつ...

家庭では、
鰹節と鰹節を削る道具がそろって初めて、
鰹節を削れるんだ。
鰹節削り器の作り手も、がんばらなくては!


そんな興奮に満たされて、帰路に着いたのです。

2010.06.03

焼津へ。新丸正さま編。

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組合をあとにして、車の中で商工会議所の林さまが

「お店にも行ってみたいですか?」
とおっしゃるので

「はい、ぜひ!」

という訳で、株式会社新丸正さまの工場直営店である
「だしの堅魚屋」さんにお邪魔致しました。

お店の入口におかれた、以前使われていただろう杉の箱。
僕は、これに出会うと一気にテンションがあがります。

林さまにご紹介いただいたのは、
株式会社新丸正の取締役営業部長の柴田さま。

ご挨拶をし、お持ちした鰹節削り器の写真を御見せして、
当方の事をお話申し上げると
「そういう若い方がいてくれてうれしいなあ」と
肝心の「鰹節」についてあまりにも無知な私に
詳しく鰹節のことをご説明くださったのです。

鰹節は日本の出汁文化の象徴だと漠然と思っていましたが
その製法はもちろん、関西と関東でのつかいかたの違い、
産地、歴史、本当に奥深い日本の文化食だと実感しました。

知らない事を教えて頂くことへのシンプルな歓びと
ますます新しい制作に対するワクワク感が増して
若干興奮気味になったところで...

「夕方近いので片付けが始まる時間ですけど、工場も見ますか?」

「はい!ぜひ!!」

というわけで、なんと工場を見学させて頂ける事に!!

その様子は、また次回。
(続く)



関連リンク
>株式会社 新丸正





2010.06.02

焼津へ。鰹節組合編。

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案内して頂き、焼津鰹節水産加工業共同組合に御邪魔しました。
参事の杉岡様、総務課長の井之上様にいろいろと
鰹節の事を伺えた、充実のひととき。
30年程前に、鉋式の鰹節削り器はほとんど家庭から姿を消し、
「オカカ(後述)」タイプのものばかりになっていたとか。

現在はもちろん、焼津であっても、鰹節を家庭で削る家は少なく
小学生の社会科見学では鰹節削りのデモンストレーションまで行うそうです。
聖地、焼津であっても、家庭内の鰹節削り器についてはこのような状況なのですね。

ただ、関連イベントや、鰹節削り器の売り上げ等の現状については
まだまだ活力があるそうで、楽しいお話でした。


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木ではないタイプ。既にずっと前からあるそうです。なんと貝印社製!

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これが回転式の削り器、オカカ !これは7型!!

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さらになんと!電動式に合体可能。かなり楽しんで作っていらっしゃるのでは!
こちらのテンションも相当あがります。


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こちらはスタンダードなタイプのバリエーション。
引出しなしタイプもありました。密かにスケッチしていただけに、
地場の力を感じました。やっぱり、熱意の歴史はすごいのです。
担当の方が商品名に愛情を込めて、
「太郎はいいのよねー」「太郎はおすすめよー」
とお話下さったのがすごく楽しかったです。


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こちらは、危険防止の道具。スライサーのような感覚です。
この、危ないという部分、これから一番の課題になる感じがします。


こうして、本当に楽しいひとときを過ごさせて頂きました。
かなり充実の、また鰹節削り器への思いの強くなった時間でした。

お世話になりました組合の皆様、本当にありがとうございました。



2010.05.31

静岡・焼津へ。道中編。

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静岡へ向かって出発。
グーグルMもナビも、

長野道松本IN
→中央高速甲府南OUT
→国道52を南下
→海にでて!!
→1国を西へ
→東名高速清水IN
→焼津OUT

の3時間50分コースをオススメするので、
その通りに行くつもりで工房を出発。





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富士山が綺麗。
進路変更で中部横断自動車道へ。
どうも、昨夜は雪が降ったみたいです。へんな気候です。





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高速を降りて、国道52号線へ。
富士川沿いをひたすら南にむかって走ります。
初めての道というのは楽しいもの。
硯の産地を抜け、
続く川の風景を眺めてドライブです。


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道中、味のある橋。
そういえば学生時代、
キャンプの帰りにこの橋を渡って松本へかえった事があるのを
ふいに思い出しました。だから、この道はじめてじゃなかったんだ。
すっかり忘れていました。


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道中の、味のある洞門。
味のある、というよりなんだか凄くアニメティックな。
どうにかこうにか撮影して、だいぶ楽しくなってきました。



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かなりスローなビッツ。
風景は相変わらず、
谷底のおおきな流れとその沿道です。



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と、突然。
道が町の風景にながれ込み...


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海だー!




この後、近づく打合せに向けて
まったくもって写真など撮る余裕がなくなりましたので
道中編、これにて終了です。



[ 鰹節削り ]

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