home > blog > 前田大作 blog

前田大作 blog

2012.09.07

9月になりました。

(0)  (0)

IMG_0666.jpg

2012年も9月になりました。

このブログの更新がずっとできずにいたのは
忙しさのせいでもなく(ありがたいことだと思います、本当に。)
フェイスブックがどのようなものか試していたせいでもなく(ツイッターも試してみた)
ただただ日々を過ごすことだけでも
様々な出来事と考えることがあって
ブログになにをどうかいて良いのやら
なんだかわからなかったから、という感じです。

特に、フェイスブックやツイッターと、ブログの違いを
自分なりに落としどころを見つけられないと
なんとなく面白くないなあとおもっていたので
あらためていろんな方のブログを読んだりしながら
過ごしていました。

ブログを書きたいなあと思いながらできなかった日々が
突然こうして破られるのも不思議なものであります。

振り返るのもためらわれるくらい長い、3月、4月、5月、6月、7月、8月。

3月はなにより、3年を無事に過ごして卒業した浜くんと川上さんの思い出。
いまではふたりとも新しいステージで日々をすごしているようで
本当に嬉しい。思えば大勢のお弟子さんが卒業していったなあ。

4月は、ふたりがいなくなってお弟子さんが3人となった工房の寂しさに
浸る間もなく仕事に没頭した感じ。むしろ仕事に打ち込んで寂しさを忘れるというのは
いつもの僕のやり方かもしれない。

5月は木彩会。制作も、会期中も、その後も本当にいろんな事があったけれど
結果として自分がまた新しい経験ができた事に、いまでは感謝しています。
銀座の食材を大切になさっている小料理やさんの女将さんが
僕のまな板やカッティングボードをきにいってくださり、いまも
バックオーダーがあるくらい、お仲間に紹介してくださっていることも感動の出来事。
安い、安いとお求めくださるなんて滅多にないのでとても嬉しいのです。
下旬には地元で友人とちいさな展覧会を開く事ができて
これはとても爽やかな思い出。楽しかった2日間。


6月は箪笥やダイニングチェア、ダイニングテーブルの制作に没頭。
7月はミュージックキャビネットやパーソナルチェアやカラマツ材のトレイの制作に没頭。
8月は木の匠たち展の準備。制作よりもむしろ、事務局として動く事に喜びがありました。
webで作品を知るきっかけが作れたり、展覧会を知るきっかけが作れたら
それは素晴らしい出会いのひとつだと思っています。
木の匠たち展に参加される方にはwebsiteをもっていない作家さんもいらして
その方の作品をwebに掲載できることって僕にとってこの上ない喜びでした。

9月。

お待たせしてしまっている作品はまだあって、焦りがつのるばかり。
良い材料を探したい、良い形をみつけたい、よいアイディアをひらめきたい。
そんな気持ちで心も頭もいっぱいになってしまっているのだけど
この「助走」が大事なんだという事も学んできた気がします。

最近、アート、工芸、民芸、クラフト...。それらの間にある曖昧な線引きが
時代の流れの中でさらに見えずらくなったり、主観によってひっぱられたりして
受け手の方も混乱するのではないかと思うのですが
作られている物も混沌としているような気がします。

たとえば個人的に感じる工芸ブーム的工業製品の流れ。
ちまたには職人技、手作り、などと銘打たれたプロダクトがたくさんあります。
ではその職人って、どんなことなんだろうと思いは巡るのです。
僕の物づくりはどこなんだろう。どこへ向かうんだろう。
そんな中で「これなら、出したい、生みたい、作りたい。」と思うものが
自分のなかで萌芽することこそ作り手の役割分担だなあと感じます。

鉋を研ぎながら丁寧に削る丸いカッティングボード。
ホームシアターではなく、というアナログ感を大切にしたオーディオをおさめるキャビネット。
クリ物で作る、ジュエリーショップさんからオーダーいただいたジュエリーボックス。
指物の将来を考えながら作る、引き出しやキャビネットの数々...。

すべてが作り方がちがって、
ときにはジャンルをとびこえたような作品になっている。
その「垣根を飛び越える感覚」が
時に純粋に漆を塗っている作家さんへの憧れになり
これを待っていたと言われるご褒美になり。

そんな中で、僕の役割分担というものが
またすこしわかってきたような、そんな秋です。

だからこそ、自分とともに、m4もすこし、勇気をもって次の一歩へ向かおう。
がんばります、これからも。
良いものがひとつでも多く、生み出せるように。








2012.03.27

もうすぐ父のお弟子さん二人が卒業。

(0)  (0)

DSC_1115.jpg

気がついたらブログを更新しないままに今月はもう27日となってしまった。
4月を目前にしながら、3月というのは本当に気忙しい時期だなと思う。

春は卒業と入学のシーズンでもある。
僕は長い間、お箸箱の設計をしていて、
けれどどうしても気にいるスケッチに至らずにいる。

というのは自分らしいものができないというか
何を描いてもどこかで見た事のあるモノになってしまって、
もっと正確に言えば素敵なものがいくつもあるので
新しく木を削り始めるだけの勇気が湧いてこないのだ。

お客様は僕の作品を長いこと、いくつも使ってくださっている方で
良い物ができたらで良いと仰ってくださっているのだが
流石に本当に、苦しいのです。

しかしこれこそが生みの苦しみというもので
逃げ出すわけにも行かずに悶えているうち
すこし光がみえてきたりして、やっと救われたりします。
その光が、今回は材料と昨年の秋の展覧会によって見えたように感じるので
なんかちょっとだけ、希望がわいた。
学校にもっていけるように早く作らなくてはならない、
なにせ卒業する日は、刻々とせまっているのだから。

父のもとで3年間修行に励んで来た2人のお弟子さんがまもなく卒業する。
どんなお弟子さんでも、3年いると本当にいろいろな思い出がある。
そういえば、最近は途中でやめちゃうお弟子さんがいなくなったなあ!
父も丸くなったということだろう、あれでも(笑)。

卒業してしまえば少しの寂しさの後また日常が訪れるのは
これまで何度も何度も繰り返してきた経験だけれど
晴れやかな日を目前に、僕はただただ、みんながそれぞれに
怪我のないように、木工の道を歩んでいければと思う。

木工をしている人はたくさんいる。いろんな木工があっていいと思う。
僕だったらたとえば、犬小屋専門の木工家になりたいな、などと夢想することもあるけど
どんな夢だって、叶う可能性はあるんだし
だからきっと木工を続ける事は意外と叶うはず。
怪我に気をつけて、楽しんで、そして周囲の方に感謝をすることが
きちんとできれば、大丈夫。

そう信じて、僅かな3月を過ごしたいと思っています。



2012.02.13

自然の美しさ。

(0)  (0)

IMG_4893.jpg
最近は活躍されている年下の方もたくさん増えて
刺激をうけて、自分ももっとがんばらなくちゃって思う事も多い。
「つくり手」がたくさんいるから素晴らしい。

夕方、ふと夕暮れば素晴らしくて工房から外へでる。
身に刺さる様な冬の空気。
吸い込むと肺の細胞にまで冷たさを感じるかのようです。
辺り一面ピンク色に染まった雪景色。
並べておいてある鉄の枠の錆まで等しくピンクです。

自然は素晴らしいなと心から感じられる。
サラリーマン時代に地下鉄から降りて事務所に戻る夕暮れと
同じ太陽、違う場所。

今日、ここにいるから感じる事。
それをきちんと作品に投影することが僕のものづくりの使命なんだろうな。
木に囲まれていること。山に囲まれていること。
だからこそ作れる物をつくらなくては。



2012.02.07

木の手入れと、古び。

(0)  (0)

IMG_4535.jpg
お客様に家具を納品すると、メンテナンスはどうしたら良いのですか、と聞かれる事が多い。
「から拭きして、汚れがおちなければ固くしぼった水拭きをしてください。」
「頃合いを見計らって、家具用のオイルもしくは、オリーブオイルなどで拭いてください。」
とお伝えしてる。

頃合い、ってところがすこし解りにくいくらいで
自分で書いていても、簡単すぎて拍子ぬけしてしまいます。
ちなみに...メンテナンスというとなんか言葉がしっくりこなくて
僕としては、是非「手入れ」という言葉で説明したい。

木という素材は作り立ては真新しいけど
そこに普段のお手入れがあって、どんどん美しく輝いていく。
使う人の「手」が関わる事で成長するのだからすばらしい、と思います。


日産が傷を回復するiPhoneケースをつくったらしいが
買った時より、美しくなるのかな。
>http://jp.techcrunch.com/archives/20120117nissan-scratch-shield/
以前僕がつかっていた携帯電話は
ステンレス製で、つかっているうちに塗装がはげてきたんだけど
素材の本物感(どこからどこまでが本物なんだろうか)があってそれが好きだったなあ。
使っているデジタルカメラもすこし傷があって、それがなんだか
味わいがあるんだけど(ボディはマグネシウム合金)、そこにも本物感を感じる...。

さてさて、難しい問題はおいておいて
木のお手入れ。
いま、家では蜜蝋ワックスでの手入れを試しています。
オレンジ由来の溶剤がはいっているので
汚れが浮き出て、それを拭き取る感じ。
蜜蝋も程よく柔らかいので冬でも使いやすいです。

ある程度の汚れや水分をはじく効果はあるのと
やっぱり天然成分なので使っていて安心。
ベタベタするし、匂いも独特だけれど
もちろん水性ラッカーのように木を保護はできないけれど
いま、「これがよい」と判断できる気もするし
「これでよい」というのも大事な気がする。

もっと便利に、もっと高度にと求め続けることも良いかもしれないけれど
時々、これで良い、ととどまることもまた、大切な気がするのです。






2012.01.19

もくもくと仕事を。

(0)  (0)

IMG_4404.jpg

いろいろな仕事があって
昨年末から正直、お正月休みもなく年も越した様な越していない様な
まあ、しっかりと忘年会新年会もあったりで新年感は充実しているけれど
そんな気持ちの部分もあります。

家庭画報さんであたらしく販売をはじめてくだっさったべべ箪笥も早々に注文があり
他の媒体さまでも現在取り扱いの計画が進行中。
今年あらたにトライしたい技術にむけて長野県技術試験所さんの協力もあおげることになり
制作については新しい構造(=デザイン)のキャビネットに取組めている。

頭のなかはいろいろな思いや企画で満杯気味で
ひとりでこなせる仕事ではないなと思いながら
それでも大勢の方の支えでこれからもなんとか進んでいければと願っています。

最近、地元のいろいろな方と仕事で繋がりをもてるようになりました。
それがなんだかとてもありがたく嬉しい、そんな気持ちです。


当て台にむかい、仕事の基本である鉋をつかっているとき。
いろいろな事が霧散して手元に集中できるときが
なんだか愛おしく感じられるのは
長年親しんだ場所であり、またこの場所が生み出す特別ななにかを
まっていてくださるかたがいる、というこのうえない幸せのせいだと思っています。

なんか、そんな感じです。

今日はこれから、東京へ木彩会の会合へ。
ひとつのルーツでもあるので、少し遠くてたいへんだけど、父とふたりで出かけてきます。
向島百花園でいまもかわらずに新年1回目の会合をするというのが
なんだかやっぱり、嬉しいのです。



«  前へ   1  |  2  |  3  |  4  |  5  |  6  |  7  |  8  |  9  |  10  |  11   


PAGE TOP