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2008.11.11

娘の鏡台

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ひところ嫁入り道具三点セットは、桐箪笥、洋服箪笥、鏡台だったが今では住宅空間の建築付随物に置き換わり、皆同じような化粧室で身繕いをするようになった。しかし合理と機能優先は、僕達から生活の楽しみを奪うようでなんとなくさみしい。
女性がお気に入りの鏡の前で化粧する姿は可愛げだが、今はあたりはばかりなく、電車の中でぺたぺたと忙しくやっていて、それが面白くなく小さな鏡台を作ったのはいつごろだっただろうか・・ひとつは結婚時に持たせて娘の寝室で使われている。

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心のこもった美しい布を飾りたいと、こんなハンガーが無骨に付いているが、今は鞄好きな娘のBREEが日光浴をしていたりする。小さな引き出しをつけたが、大切なものの居場所になってほしい。
鏡を下げて角度を変える構造には 燐青銅を使ってみたが、重力と弾力は人力と違い永遠でこわれない。正方の鏡の四隅に銀を飾って古びるアクセントとしたが、磨くといつでも輝きを取り戻すことが出来る。
難しい「かしめ 」の仕事のために、形に合わせて作った鎚を作って備えたがなんどか練習し、やがてうまくいくと、心は達成感に満ちあふれる。

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現代は使い捨てのものを作って、経済を成り立たせる宿命を帯びているが、消費して買い換えることと、豊かさが同義とされて、人の心まで失われてきている



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