home > blog > 前田純一 blog > 指物師の道具箱1_鉋 小鉋 豆鉋

指物師の道具箱1_鉋 小鉋 豆鉋

2009.06.21

指南帳_鉋_豆平鉋の制作_鑢から作る溝鋸の制作_其の四

(0)  (0)


三城のくらし_薪ご飯.jpg
「三城のくらし_薪ご飯」2009年正月


返信.gif

前田純一様


ご心配お掛け致しました、御蔭様で元気に実験続ける事が出来ます!
カラクリ人形の歯車を作るのに!遠回りのように思えますが結局の所、真直ぐ歯車に向かっているのです!
頭の中で描いていただけの事柄が!問題にブツカッテ乗り越える事で本当のことが見えて来ました!御蔭様で益々楽しい作業が待っております!

焼入れの実験が上手く行く事を!水無月の神様に祈って準備に入ります!

*今日、並さんと話をしていましてちょっと気が付いたのですが!焼入れの温度ダケヲ一つやってみようと思います!
*極端に高い温度から五段階ほど温度を変えて、鉄の歪み具合を確認してから三段階選び出して正式の実験に入ろうと思います!
*それらもカメラに収めデーターと実物を添えて送りますので見てください!
その際、この辺の温度を使いたいと提案しますのでご指導お願いいたします*今月十二結論を出して、本番に入ろうと思います!宜しくお願いいたします

封筒.gif

前田純一様


「尾形光琳」の風神雷神図屏風を見ながらメールしてますが、光琳は気象学者ではなく一人の絵師として心の中に在る偉大なる自然を崇めて表現したと思うのです!

学問をして理論の中で組み立てた事が全てを支配するとは考えたくないのです!

歴史学者は縄文時代には""は大変貴重で造るのには大変なテクニックが必要だった!だから板が見つかったところはカナリの権力者ではないかと推論する


私は逆に板は丸太を手に入れるより容易かったと反論したのです!

嵐の後!発育不良の木が倒れ!隣の木に寄り掛かり!隣の木は裂けて倒れていたのです!この事実からも生木はあるところまで切り込みを入れこずえにロープを結わえ!引き倒せば裂けて板が出来るのですこの繰り返しで一本の木から何枚かの板は効率よく作ることが出来たのだと話したのですが!納得してもらえませんでした!


今やろうとしている事は"専門家"から見れば他愛の無い事なのでしょうが!

自分の目と皮膚感覚で納得したいのです!今まで色々と見たり聞いたり読んだ事を!そしてご迷惑でしょうが長い間刃物を見つめてこられた「前田師匠」にここいらが妥当だよと見当を付けて貰いたいのです!?!?!?

贅沢な遊びではないですか!その道を極めた前田さんにお願いするなんて!

世間では許してくれませんヨ!!!!!!

私の喜びは其処に在るのです!幸せです!やはり私は「地獄」に行く事を望みます!毎日が責め苦の明け暮れは楽しいではありませんか!


*鉄の焼入れの色ですが!カジヤサンは薄暗い中で色味をしていますよネ!私は明るい外ですので「段ボール」で囲い暗くして色を見ようと気が付きました!手間は掛かりますが!色々な方たちと意見交換する時には其のほうが宜しいのではと気が付きましたのでやってみます!


*鋸の柄を準備しましたナカナカすんなりと納まってくれませんでしたが!落ち着きました!少しコツも覚えました!頭で考えたよりも経験した方が正確に出来る事も分かりました!


キット!カラクリの歯車は芸術的な歯車に成るのではないでしょうか?アハハハハハハ・・・・・・・・・・・・・


二十二日の日に薬を貰いに東京に出ますので!酒井さんと約束した「裏出し玄翁」を持って浦和に行ってまいります!改めて見ましたが一本の玄翁でも丸味が少しずつ違っている事に気が付きました!昔の人の芸は細かく行き届いていますネ!脱帽!


長くなりました!明日は雨との事落ち着いて考えをまとめヨとのお達し!

静かにコーヒーでも飲んでみますか!?



坂本富士夫


返信.gif

坂本様


面白いなあ、それは木曽でヘギと呼ぶ板の起源かもしれない、、

回り道とはつまり人生とは何なのかといきついちゃいますけど、、僕もなんとなく覚えがあります。
餅は餅屋とか、紺屋の白袴とか、自分は何なの、、と問いかけているお互いさまの酔っぱらいではありますが、一見無関係にみえても寝食忘れて楽しむことで見えた本質が本来の仕事に反映されてくるものなんでしょう、、
並さんもただの竹下通りファッション眼鏡屋さんではないですね・・

人間の勘を数値や学問や全自動コンピューターや金に置き換えて、そちらが勝っているとしてきたから、真面目な仕事はバカバカしくなって現代若者の働く意欲を奪ってしまった

色、音、匂いなど五感で実態を覗い知る能力をわれわれの第六感といいますが、見えないものに思いを馳せることを日本で「ゆかし」といい、例えていえば写真は広範囲を撮すほどに色を出すほどにホンモノがみえなくなり、ステレオは忠実に再生するほど音楽が聞こえなくなる。
これは現代病、薪で炊くごはんと全自動炊飯器製のメシの違いみたいなもん、温度計や時計に頼って生きているから中の様子を窺い知ることができない。犬達が散歩の時間を腹時計で知るといった、人がぼちぼち失ってしまった野生というもんでしょうか
我が国の感性はそういったデジタル理論のお先走りを奥ゆかしくないと表現し、例えていえば大切な事が解っているオヤジの顔色を窺う家族間の阿吽の呼吸というような目下立場の持ち合わせる本来は大変奥ゆかしい関係だったりするのですが、この差異が理解出来ないから、過去のものとなってしまった経験や理論に胡座をかくばかりで、未来の若者のためにも新しい伝統を作り出すことができない年寄りと、やってもみないのに理論で解ったような気になって権力にへつらうトルクレンチがないとネジも締められない若者が急増してきた、、いやこれは昔からかも知れない・笑

090621.jpg
今まで見たこともないようなモノが僕の手から生まれるのがなによりの父の喜びだったようですが、どのように素晴らしいかなどと理論づけていると「見れば解るのでそんな説明を長々とする必要はない」とやられました。ほめことばはありませんでしたが、顔で父の気持ちが解った覚えがあります。形でなにもかもがわかってしまう職人とはまことにすごいもんで尊敬に値しますナ


どちらをとってもたいしたことは解らないんで祈るほかないんですが、いずれにしても自然から遠ざかっては駄目だな、、おっかないもんがなくなり子供がバーチャルに生きているから簡単に人でも殺っしゃう、、鼻も舌も触覚も麻痺していてマスクと手袋つけて女と寝床入りしかねない・笑
僕は老後隠遁したくてここに来たわけではないのですが、おばけやクマのみている森の中、たった一人でバリバリと太い樹を倒してごらんなさい、それはおっかないもので思わず手を合わせたくなるものですが、現代の文明人は恐いものしらずです・・・
先生というものもおっかなくて当たり前(昔の人は、煙ったがられると、いい表現を考えたものです)、作品作りのためには深夜写真に苦しみ、コンピューターでようやくバーチャルレンダリングしたりでまだ見ぬ夢を見ますが、貴兄のように僕も乗り越えて実体のあるもの、膚で触れることの出来る人間くさい美しいもの作りに向かっているのが一番楽しいと思いますナ

ステンレス心臓の調子はいかがでしょうか? お互い体をいたわりながら仕事を愉しみましょう


渦巻紋の制作.jpg
「渦巻きの鍛造・あこがれ」

2009年・時しらずの囲炉裏テーブル

Name :

Email Address :

URL :

Remember personal info?

Comments :

  

Trackback URL for this entry.

「 指物師の道具箱1_鉋 小鉋 豆鉋」の一覧へ戻る


PAGE TOP