2009.08.02
音の書斎_ミュージックデスク_其の一
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学生時代に持たせた小さなデスクが手狭になっていたマンション暮らしの娘夫婦に音楽を楽しむデスクを作ることにした。昔の書斎・文房の主役が文机と硯箱だとすると、現代の知的空間はデスクとパソコンとIpodということになる。家族皆で音楽が好きなことから「ミュージックデスク」と命名した

75平方mの小さなマンションでキッチン、ダイニング、居間がワンルーム。パソコンと本と音楽は必需品だが、使わない時のプリンターと面積を占めるスーパーウーファーの置き場所に困っている。しかしなによりも結婚時に持たせた古くて美しいQUAD306を復活したいらしい。
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小音量と臨場感のある重低音が両立しない理由は小さな音ではモノや部屋が振動しないからである。娘婿と秋葉原へユニット探しに出かけ、アメリカAURA製のわずか1インチ、小ささとチタン素材に似合わず20cm級のふくよかな音が魅力のフルレンジが気に入り、中高音用としてデスクトップに置くことにした。しっかり作られた磁気回路と経年変化の心配のなさそうなチタンを使っている
今回試みる重低音再生には、トランスデューサーとよばれる新時代ユニットをローパスフィルターを介してデスク本体にとりつけ、家具を振動させて臨場感を実現する前代未聞の目から鱗の楽しい設計である・汗
さっそくさまざまな素材にとりつけ効果を確認した。キースジャレットのピアノ低弦の余韻はジャレットがペダルを放す瞬間を見事に再現、木造ジャズクラブの床下で共鳴するようなゲイリーピーコックのアコースティックベースをリアルに体感して能舞台の床下で陶器の甕を共鳴させた日本の発想を思い浮かべる。バッハのチェロやクラプトンのギターは弦がこすれる感じがふくよかに再現されていて試しにボリュームを上げてみると部屋中が振動した。(隣の部屋から苦情が来そうだ・・)
大きなシステムで大音量時にいい音を出すことは容易でも、ささよくような小さな音を再生するのは難しく、昔だったら大枚を投じても気品のあるこの音はなかなか得られないだろう。一方AURA SOUND1インチは、クラプトンのライヴ「One More Car, One More Rider」では息づかいがよく再現され、ドラムスのブラシワークの切れが軽快、軽い小口径チタンの特性だろうか?
コイズミ無線の説明によるとトランスデューサを取り付ける素材で低音の効果が違い、以外なことにガラスがいいと説明を受け(ただしサッシ窓ではビビリ音が出てしまうので嵌め殺しガラスがいいとのこと)、ユニット取説には素材により周波数特性が変わると注意書きがあり、取り付け方法もネジでしっかり止めるよりもクッション性のある両面テープがいいというのがおもしろい。部屋の音響特性を考えてカットオフ周波数を変えるなどチューニングの必要があるが、これはお金をかけずに時間を楽しむアナログ工作の愉しみである。
従来の理想的な低音再生は、パワーの大きなアンプと大きなウーファーユニットを入れる大きな箱と結構なお金が必要とされる特別なマニアのものとされていたが、このシステムの部品価格はコイルとコンデンサー込み両チャンネルステレオで4、5万円内外、そこまでこだわらずに低音の特性を生かした左右モノラル再生にすれば半額で実現するから既存の家具や壁に取り付けて子供と愉しむ日曜大工にも向いている(使用する中高音用ユニットとの能率バランス次第では、3万円程度の専用アンプで低音ボリュームを調整するマルチアンプ方式がベスト)
「伝統とは未来を夢見た冒険の歴史である」
最近出始めた3、4万円で手に入るデザインのよい小さなデジタルアンプを組み合わせれば、日本の住空間を生かして楽しむ、新時代のコンパクトな本物ピュアオーディオといえて僕も自分の仕事で真似をしたい
>>>http://www.koizumi-musen.com/AURA.htm
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デスク下に収納できる二つのキャスター付きワゴンには、プリンターとコピー用紙とスペアインク、子供にヨガを教えるための教科書類等をそれぞれに収納。底板がレールをすべる独自設計の引き出しを文房具好きの娘のためにつけることにした
錆びたアイアンと木の組み合わせによる現場組立はマンションのエレベータ搬入も容易で、体への優しさと構造体としての強さを合わせ持った信州特産カラマツは余っていて低価格で将来性大。狂うねじれるとなにかと評判の悪かったこの材も80年樹齢を重ねて乾燥技術が発達しこれからの需要を示唆している。また工房独自の手による鍛造アルミはアンプの放熱効果と清潔感のあるデザイン性に優れている
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「ヴァイブロトランスデューサーVt-7」
音楽を振動としてとらえた新発想ユニット
最も忠実な原音再生はヘッドホンとされているが臨場感が伴わないのは重低音の体感がないからである。以前パイオニアやSONYのボディソニックチェアー等に使われ火山爆発の地響きや飛行機の爆音再現に画期的だったボディソニックをこの小さなユニットは15000HZまで再生するピュアオーディオ用に進化させ、従来不可能だったとされる16ヘルツまでの超低域再生を実現している
低音から高音までワンボックスで再生するスピーカーエンクロージャーは振動させてはならないのが常識だが、低音部を分離して10cm強の小さな振動部が取り付けられた壁などを面音源とする方式は、大きなスーパーウーファーシステムを不要にしながら小さなフルレンジユニットの低域の負担を無くして濁りのない中高音再生を実現する
>>>http://www.bodysonic.cc/technology/vef_hensen.htm
>>>http://www.acouve.co.jp/tech/keydevice.html

「QUAD306」
1986年に発売されたセパレートアンプは、高さ7cmの小ささが頑固な英国メーカーQUADの特徴で、音質調整をダイヤルの傾きで認識するアナログ表現とオートバイのエンジンのような放熱フィンを前面にだした機能的なデザインを娘夫婦も気に入っていて大切にしている
発売当時はLP盤の時代だったが Ipod用にPHONO入力部を改造してある

「MMの住まい」未整理現在のスナップ

「5月MMで」
義理の息子の運転で秋葉原へ車をとばし、帰ってさっそく分解して音をだしてみた。以来制作期間三ヶ月、来週持って行くことになっている
家族のよい思い出となるだろう



