home > blog > 前田純一 blog > work > 展覧会

work / 展覧会

2012.08.16

父との約束・原型サークルチェアー 「木の匠たち」展・2012に出品します

(0)  (0)

circle01.jpg
僕の生まれ育った東京下町ではそのころ、ご近所みんな卓袱台や座卓が食卓、床に座布団スタイルでテレビというものをはじめて目にしましたから日本の椅子の歴史はまだ浅く、代々指物師の家でも僕たちの子供椅子は作ってくれたものの、父は本格的な西洋様式の椅子をつくることはありませんでした。
1968年に工場に就職してオフイス家具の設計の仕事をはじめましたが、ゴミの量はその国の経済発展の証しといった時代のはじまりで使い捨て買い換えが善、企業にとってよいデザインとは稼ぐデザインだと毎日せっせと図面をひいてボーナスが増えるのが楽しみという日々を過ごしていたのです。結婚して会社をやめ修行をはじめたころ師匠(父)に鎌倉の新しい家の椅子を考えなさいといわれ、そのままになっていたのはオフイスチェアの設計手法ではまさか、、といった伝統工芸に夢中だった自信のない僕の逃げ道だったと思います。
 円満な家庭をイメージしてネーミングしたサークルチェアーは鎌倉で他界した父との約束がよぎり、時を経て1995年暮れの三城でようやく形になったもので、工場勤務時代に培った一般家庭で使われる椅子に対する僕の理想、古来から土に還って人類と共存してきた自然素材、樹と鉄を使って手仕事でつくる代々使える丈夫で美しい日本のかたち、将来は伝統工藝として骨董品となりえる価値をめざしたものです。
その後神社の鳥居のベジェ曲線を模したアームを兼ねるシンプルな背もたれのかたちと、体に合わせて鉋で深く削り込んだ木の座板、サンディングをしない刃物痕の味わいをそのままに保ちながら、手のかかりすぎる工程をはぶいた現在の形に設計がかわりましたので当時作った原型は6脚、そのうち二脚を2000年の銀座和光での個展で販売していただき、残り二脚は椅子に対して貴重な考えを語り合った逗子の友人と僕の書斎で使われています。僕にとって日本の西洋椅子(^o^)ビンテージとなって保管していた二脚を松本での「木の匠たち」展・2012に出品します


circle02.jpg


circle04.jpg
  

1995年制作サークルチェア
高さ71cm 座面高さ45cm 巾57cm 奥行50cm
素材 栗 たも 鉄


・・・・・・・・・・・・・・・・・・
circle03.jpg
1997年制作サークルチェア
高さ70cm 座面高さ41cm 巾57cm 奥行47cm
素材 桑 栗 鉄



circle06.jpg
circle08.jpg
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

circle05.jpg


banner_01.gif

Name :

Email Address :

URL :

Remember personal info?

Comments :

  

Trackback URL for this entry.

「 work」の一覧へ戻る / 「展覧会」の一覧へ戻る


PAGE TOP