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指物師の道具箱4_あて台 あてどめ 木口台

2012.11.22

あて台 あてどめ2012

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今年初め、1寸厚合板の木口に楢材を端喰にした中子を作り、両外側に、丸太をなめて残っていた5分の桜二枚を練って新しいあて台をつくった。湿度が変わっても平面の崩れない三寸弱厚、鳥が鳴きはじめる夜明けの感動とともにモーニングトーストとエスプレッソが楽しめる五尺長さの大振りである。
 指物師のあて台(仕事台)は樺桜がよしとされるが、紅色の北米産本桜、めずらしく大きな板目一枚板はたいへん美しく多少軽いので力仕事の出来なくなる老後にはちょうど良い。いまに薪ストーブの前にこのあて台を据えて仕事をさせていただくことにしている。

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あて台にはあてどめが不可欠ですが指物師古来のすり桟方式は高さ調節ができず、いくつも用意しなければならない、応用がきかない、季節で嵌め込む固さが変化するなどさまざまな欠点があります。三城へ来て細工場(さいくば・仕事場)を椅子式にしてから工夫したこの方式は思いのほか調子がよくて工房のスタンダードになり、5回目なお変更を加えて二年目を迎えた岸君に見習わせました。ボール盤や角鑿などが使えない感仕事、金属の雄ねじを木の雌ねじにねじこむ構造は経験を要しますが僕はあて台でキャロルキングなど聞きながらのお茶大好き、具合がよく美しい台は気持ちよく、簡便な台や道具からはきちんとした仕事は生まれないものです。
 昭和初期に出てきた微調節のきくネジを使った鉋には面白い物がいくつもあって、なぜか「機械さくり・機械面取り」などと呼ばれていました。日本はネジの歴史が浅くネジ式は機械だと(*_*)蔑んだのか頑固職人はネジ釘を使わないと迷信のようにいわれますが、僕はねじ機械類大好き指物師なのです。


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スプリングが押さえているので普段は上下調節をすばやくでき、必要に応じてネジを締めて固定します
真鍮鍛造スプリングのほかに市販されている燐青銅でもOKです
木口に作るメネジは崩れやすいのでタップ立ての後、穴をアロンアルファで強化後再度タップをたて、鑞などをぬります
棒は上下前後を仕事に応じて差し替えて使います。必要が出たら段をつけたり革を貼ったり工夫します
棒先が傷んだら切り直して使えるよう長さ15cmぐらい、長めにしておきます
鉄生地のボルトの場合はオイル焼きをしますがステンレスボルトでも構いません


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工房開設に向けてあて台を作っています
あて台への思いは、茶人が灰を大切にする感覚とにています

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1124t02.jpg「修行を始めた頃のあてどめ」

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