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前田純一 blog

2010.12.17

指物師の道具箱_底取り

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切れなくなった鑢から作る1cm以下の小穴やほぞ穴の底を平らに仕上げる刃物です
赤めて直角に曲げ、グラインダーと砥石で整形後、油で焼き入れして本研ぎします



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「三城霧氷」
2010年11月16日


2010.12.01

指物師の道具箱_小鉋_際鉋_立刃八分製作工程

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kt8.jpg  切削角(仕込み角度)38°で作られている一般の鉋に対して刃を立てて仕込む鉋を立刃の鉋と呼び、53°を越えると一枚刃で逆目を止めることが出来ます。
際鉋は内ズミを仕上げるための鉋で左右一対、大中小三種、それぞれに立刃と「ねかせ」と呼ぶ切削角38°のものがあり、刃巾八分は刃の巾が24ミリ、この鉋は指物師の常用道具です。
鋸の刃の大きさは長さに比例しているのですが、文中、尺・八寸目鋸とは、 刃渡り30cmの鋸に刃渡り24cmの鋸の大きさの刃の鋸のことで、硬い材の細かい細工向きで指物師が好んで使います。
スクレパーとはHSS素材で機械用の金属鋸をリサイクルして作る刃厚3ミリ弱の薄鑿、溝鋸は古鑢で作る特殊な鋸でともに小鉋作りに欠かせません。
ストーブのそばで何シーズンもねかせた樫材を使いますが、美しい赤樫は硬く割れやすく細工が難しいので初心者はねばりのある白樫で練習します。台と刃のはめあい強さは一般の鉋に比べてデリケートですが、刃がゆるくなった場合には同じように表なじみに小さく切った葉書をボンドで貼ります。
その他、下端と立ち上がり木端の直角の精度は際鉋の場合特に重要です

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立刃際鉋の製作工程です・2008年早川久美子記






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「箸袋」  早川久美子・2010年夏


2010.11.30

指物師の道具箱_クランプ

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締め付けて固定するとき、万力、はたがね、クランプ、バイスペンチ、自転車のチューブ、洗濯ばさみ、クリップ、ロープ、ゴムひも、ラチェット、チェーンブロック、シャコ万、つっぱり棒(竹がよい)、楔(くさび)、ジャッキ、凧糸、ビニールテープ、ガムテープ、、、女房子供弟子、そのうち孫の手・爆などなど、身の回りのありとあらゆる道具や手伝い見習いが手を貸すことになりますが、そのころどうしても作らないと仕事にならないことに出くわして作った大振りの自製締道具です。
尺五(45cm)の板の中心を締めることが出来るようふところを深く設計、2本のボルト構造により締め付ける際に接触面の角度を振って微妙に調整出来るのが特徴です。
こういった目的には鋳物のシャコ万のようにがっちりしているものより、木の弾力を生かしたもののほうが調子がよい。
これは木や竹が梢に向かって細くしなやかに美しく形づくる自然の力学で、強固な芯寄りの樫材と五分のボルトで作り接触面には厚皮を貼ってあります。
20年経っていまだに健在、いざというときなくてはならない愛用の道具です
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「茜と空」 2010晩夏


2010.11.21

指物師の道具箱_その他_「アテ木」

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一寸五分巾、長さ五寸、一番厚いもの五分(15ミリ)から葉書の厚みまでのさまざまを組み合わせ、板厚の分出し、溝巾測定など、いろいろな用途を工夫して使う自作道具です
(薄いものはビニール製のファイルケースで作りました)

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使いかた_1


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扉の召合せなど、鉋屑一枚の微妙な厚み調整をする際に数枚重ねて使います
木欠き部分に右薬指をひっかけ、鉋とアテ木がずれるのを防ぎます

写真は合抉り(あいじゃくり)部の寸法をきわ鉋を使って仕上げながら調整しているところです

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使いかた_2

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ほぞ穴の墨つけの際、目的の巾と長さをアテ木の厚みを利用して、計算と毛引きの調整なしに正確に墨つけをします

工程_1_アテ木と毛引きと組み合わせてすみつけをします
工程_2_アテ木をはずして、アテ木の厚み巾のスミをします

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使い方_3


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厚み2ミリに削る時などに当て止めに使います


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そろそろクリスマス


2010.09.14

T邸にて_栗と鍛鉄のアームチェアー2010納品に

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今日は、先生のお供で楕円と鍛鉄のローチェアをお届けにT様宅へ伺いました。
車を降りると奥様が笑顔で迎えてくださいました。

地元の大工さんに建てていただいたという新築のT様宅。
玄関の靴箱の上には小径木を縦に割って作られたキツネの置物がありました。知人の方が作ってくださったものだそうです。先生も「かわいいね」と、とっても気に入られたご様子でした。
小さい子たちは秋田県角館の民芸品、イタヤカエデで作られたイタヤ狐です。

中へお邪魔すると、すぐそこが吹き抜けの天井の明るく開放的なリビング。
少し奥にはグランドピアノやチェロ、壁一面のCDが!ご主人様は音楽の先生をされていたそうです。

建具も木で揃えておられ、お部屋の中には大きな水屋箪笥や李朝家具、大きな竹籠や箱がたくさんと素敵なものばかりでした。中でも目をひくのが県内で薪ストーブを作っておられる、イエルカさんの薪ストーブ。"モモ"という名前もついているそうです。

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元々、T様は日本の暮らしに合う椅子をずっと探していたそうで、木の匠たち展でローチェアを見て、「これだ」と一目で気に入ってくださいました。"モモ"ともよく合うに違いないと思われたそうです。

日本の住まい、生活に合う椅子というのは先生の長年のテーマで、このように同じ想いを持った方にこの椅子をお使いいただけるということは、とても幸せなことだなと感じました。

可愛らしい脚端とハンドレスト、鍛鉄の伸びやかなアーム。座と背の材は、5年ほど前に切り倒したという、工房の庭にあった栗の樹。
私たち弟子にとっても、とても思い入れのある椅子です。

帰り際、玄関からローチェアへ目をやると、奥様がとてもうれしそうに「もうずっと前からここにあったみたい」とおっしゃっていました。

何よりの言葉をいただいたと、先生とふたり、はれやかな気持ちで帰路につきました。

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9月10日 藤原 茜記


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サンクのたびだち・2010・9月8日

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