home > blog > 前田純一 blog

前田純一 blog

2010.01.14

帯箪笥_松本K邸 2009年

(0)  (0)

帯箪笥1.jpg



帯箪笥02.jpg
「入山辺近景」
2007、2008年


古民家、石垣など里山風景が残る入山辺南方にある公民館活動仲間Kさんの敷地で、大町から嫁がれた当時から立っていた桐の木が倒されたのは2005年、2007年に箪笥の制作依頼をいただいたのは、若い頃から集めた着物を整理して、その桐を生かして作った箪笥に帯を仕舞っておきたいというご希望からでした(帯のたとうは既製間口三尺の桐箪笥では余分があり、着物収納用箪笥三尺五寸間口の必要は、モジュールを畳寸法にした在来工法で柱間のおさまりを優先してきた伝統の矛盾です)
 通常伐採した樹は丸太での自然乾燥と製材後の自然乾燥を数年から数十年、近年ではさらに住環境に合わせた人工乾燥をほどこして僕達に加工の番が回ってきますが、分けても桐の樹は表皮がアクで真っ黒になるまで丸太のまま放置し、製材後は立てた状態で梅雨の雨にさらしてさらにアクを抜くという独特の工程を経て、はじめて桐の木独特の軽やかで真っ白な清潔感のある日本の樹らしい優しい味わいになります。(この工程が不完全だと数年後にじわじわとアクがでてきて箪笥が黒ずんでしまいます)
 日本には女の子が誕生すると桐の樹を植え、嫁ぐ時にその桐で箪笥を作った習わしがありましたが、祖の代から80,90年以上は経っていたと思われる自然に芽生えた樹から2008年早春に挽きだした桐板は、高地で老成した目のつんだ味わいが印象的で、寒い製材所で震えながら感動したことを思い出します

帯箪笥03.jpg



大きな箪笥に和服類がしまわれている代々の古い民家にお邪魔してMさんのお話を伺いながら、都会にいらっしゃる娘さんのお住まいに入る大きさとデザイン、帯収納に特化せず汎用性のある現代的な和箪笥といったイメージスケッチが浮かびました(帯締め、帯留め、かんざしなどの和装小物をディスプレイするはね上げ戸部分は、その後箪笥上に何かを飾る可能性から、ひきだし構造に設計を変更しました)



帯箪笥04.jpg着物を湿気から守るための密閉を特徴とする伝統的な桐箪笥の構造ではなく、軽く引き出せる吊り抽出にしたのは現代住宅の内部が空調されていることからで、筐体と抽出の間のスリットが本体デザインの特徴となりました。引き出しの高さは下にいくに従い少しずつ変化させると風情が落ち着き、番号をふることなく入れ間違いがない伝統作法、デザイン上重要な要素である引き手金物は、マンションなど現代空間にもマッチすることを念頭に息子がデザインしたものです


帯箪笥05.jpg2008年の梅雨、工房の庭で雨にさらしたあと、さらに灰でアクを抜き本体と引出を制作、鏡と呼んでいる前面は信州で育った黄檗を使うことにしました。漢方薬に使われてきているこの樹は数年するとやけて・(古びてきて)雅趣のある味わいになることで知られています


帯箪笥07.jpg
引き手金物は、錆び_古美が将来の味わいとなることを想定しています
3ミリ厚の真鍮を各部材に切り出し、面取り後に銀蝋で組むことによって交差部に生じる小さな溝を造形上のアクセントにし、Vカット部分を曲げ、隙間に銀蝋を流して補強した後鍛造で成形します。特殊な槌面の地アラシ(ハンマートーン)は手叩きのランダムなテクスチャーを特徴としています


帯箪笥06.jpg


帯箪笥08.jpg
「12個の引き手金物の制作」

二つほど見本を作って見せてやってごらんと練習させます。いくつかおしゃかにしますが頑張ってどうやら作り上げた浜君。この後の叩き仕上げは人生経験がまだまだ足りないと、若輩には任せられません・汗


帯箪笥09.jpg
鉋修行中の川上さんに裏仕事(表面に表れない加工)を手伝わせています
「指物の基本は寸分違わぬ真四角・人の基本はやわらかく丸く・笑」
引出の開け閉めぐわいはこれらの仕事にかかっていて人生鍛錬です


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昔は嫁入り道具だったことから、本体と鍵に祝い熨斗を飾りました

美しい伝統を引き継ぎ、今回は寒椿の絵の布に由緒書きを添えて嫁入り支度中です


帯箪笥10.jpg



帯箪笥12.jpg
お納戸(クロゼット)で三代の歴史が仲良くならびました


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

樹の生きた年月とKさんの過ごした年月。それに劣らぬよう心をこめて時間をかけ生まれ出た帯箪笥ですが、将来は娘さんが家族の思い出と共に使ってくださることをうれしく念じながら、新年間近・クリスマスの納入になりました。大切に使いたいとおっしゃる賀状をいただき、僕にとっても2009年最後の心に残る制作となっています



帯箪笥13.jpg



2010.01.14

帯箪笥_製作工程_真鍮鍛造槌目仕上げ引き手091216

(0)  (0)

帯箪笥引き手金物製作工程05 1.jpg

帯箪笥引き手金物製作工程01.jpg

帯箪笥引き手金物製作工程02.jpg
帯箪笥引き手金物製作工程03.jpg

帯箪笥引き手金物製作工程04.jpg川上三恵子記
【注】商業利用をご遠慮下さい

2010.01.12

指南帳_木工_黄檗、栗など広葉樹の着色目止め一発仕上げ

(0)  (0)

黄檗材目止め仕上03.jpg

通常二回に分ける着色と目止め工程を一回で済ますことにより
部材の色違いを抑え、工程を短縮します

黄檗材目止め仕上04.jpg
黄檗材目止め仕上00.jpg
黄檗材目止め仕上02.jpg
川上三恵子記
【注】商業利用をご遠慮下さい

2010.01.11

写真の愉しみ_正月・松本飴市にて

(0)  (0)

松本飴市2010_01.jpg
「本町弐丁目町会御輿」
松本城を背景に大名町にて


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


シンと閑かな三城、賑わいにあやかりたいと、10日オリンパス一眼を積んで町へ出た
(弟子と犬、たまには作品・笑・ばかり撮っている・・・)

普段は三脚に据えて作品撮影用の望遠ED50-200mmはE3との組み合わせで1.8Kg、フォーサーズでも60過ぎてそろそろ重たい。そこで正月新調、長さ調整を可能にした巾38mmのごっつい自製ストラップに吊れば三脚不要、御輿を追いかけながらの流し撮りでもフットワークはいいはず、ホームセンターで手に入れた5mmスポンジを敷きこんだ釣り用を改造したバッグにレンズ端まで25cmのカメラごと収納、(写真が好きなんだか機械が好きなんだか作るのが好きなんだかわからない・・爆)
うきうきとお気に入りMINIに積み込んでいるとカミさんは 「子供の運動会じゃないんだから」、、と呆れている



・・・・・・・・・・・・・・・・・・


松本飴市は430年の歴史、上杉謙信が塩商い禁止は武士道に反すると、塩のない甲州信州に塩復活を命じて民衆を救ったのが始まりだそう、その後飴市と呼び名が変わりもしたが塩も糖も僕達が生きるのに欠かせないことに変わりはない、、、御輿の道を清める町会長の大役を三城移住以来の知己開運堂が務めている

松本飴市2010_02.jpg「晴れ姿男衆」
檜皮葺の渋い御輿は160年前に建造されたもので好天に恵まれ正午スタート
このときのために、ご近所は仕事後夜な夜な準備を重ねてきたにちがいありません


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

松本飴市2010_03.jpg
「拍子木、笛、歓声、御輿は城をめざしている」


松本飴市2010_04.jpg
「壱丁目町会・担ぎ棒上の少女」

男衆と女衆はやはり違うもの
子供は宝、誇らしげな恥じらいが印象的でした
露出ブラケット0.3で5枚連写後ナイスショットを選びコントラスト+5
冬は色調をカメラでGreenマイナス 1 にセットし、画面を暖かくしています
御神酒少々いただきすぎ異国衆がほんのりNICEでした




・・・・・・・・・・・・・・・・・・



松本飴市2010_05.jpg

「こちら鳴り物衆・千歳橋、中町入口にて」

騒いで騒いで、ともかく神様の注意をひかにゃあ・・



・・・・・・・・・・・・・・・・・・

松本飴市2010_06.jpg
松本飴市2010_07.jpg
 「いなせ若男衆」
大手三丁目にしつらえた御神酒処で一息
息子と山辺中学校、深志高校時代の同級生です

Photoshop_逆光をシャドウ・ハイライトにて補正 > 鉢巻きのハイライトを覆い焼き >
提灯の彩度をスポンジツールで上げました

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


松本飴市2010_08.jpg

松本飴市2010_09.jpg
「沖縄の子供たち」
中町蔵シック館前もドンチャンです

スリムで軽いお気に入り、オリンパスパンケーキ25mm
人混みの隙間で適当に片手撮り
>Photoshop_ 水平補正しながらクロップツールで切りぬきしました


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

松本飴市2010_11.jpg
「お炊きあげ・四柱神社で」

お札と一緒に供養するつもりだった家族一年箸は、燃やすに惜しくて二年目突入 ! ! !
使い込んで味わい深く勿体なく、まだまだ手放せない愛用品となりました


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

松本飴市2010_10.jpg
「女鳥羽川・縄手横町にて・工房のある美しの山を望む」

おしどりがいつも羽根を休めている縄手通りの浅草仲見世風雰囲気が僕は大好き、かわいい島勇新店舗にてかまわぬブランド手拭いを求め、トキシラズではもちろんビール、周辺顔見知りお店へごあいさつ後、神社前翁堂ご自慢有機栽培コーヒーで一息
帰路夕暮れの薄川では各町会今年一年の無事を祈りながら正月飾りを燃やす行事、三九郎を楽しんでいました


薄川三九郎100110.jpg
「薄川にて」



薄川三九郎100110026.jpg「繭玉」
おかいこ、絹への感謝でしょうか?

色とりどりの米粉で作った繭形を焼いて食べ無病息災を祈ります
人が出すごみを楽しみながら大地に還す知恵、
火水土に思いを馳せる美しい行事だとおもいます

カメラの重さと財布の軽さ・爆
ボロは着てても心は錦!!!みんなでやったね・・
不景気だろうが五穀豊穣、気の合う隣人がいて塩も飴もある(他に何が要る・笑)
町内新年会、ご近所廻り、年賀状、たまのお習字、七草粥、鏡開き、消防祭、三九郎、山の神、
まだまだ・・・・正月は神・自然・歴史への感謝とともにゆっくりと過ぎていきます








2009.12.31

あけましておめでとうございます

(2)  (0)

10謹賀新年.jpg

2010 TIGER





前田純一n.jpg


mark_maeda.jpg


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ごぶさたしている方、昨年ご縁をいただいた方々、年賀状をうれしく読ませて頂いています
工房一同知恵を出し合い、夢を共有しながら時代を乗り越えていきたいと思います


100102dogs_05.jpg「あさひへ・・」 1月2日朝
THANK・11歳


・・・

100102dogs_06.jpg
「夢へ向かって」
ステラ・6歳・1月2日朝


・・・
100102dogs_09.jpg
「冬眠ヘビ穴」



・・・


100102dogs_10.jpg
「散歩のあとで」 1月2日昼下り
ステラ

穏やかで閑かな正月やすみ・・
小生は庭へ出たり炭斗に使う竹籠に和紙を貼ったり、ご近所とおしゃべりしたり、仕事着を繕ったり、サンクの防寒服を拵えたり、ショパン、エヴァンスなど Itune musicやIphotoにコメントを書き込んだり、犬の脚洗い用水道凍結対策DIYなど四日間を楽しみました

明日は初研ぎ・・・・若者が戻り楽しく仕事場に向かいます

誰にも明るく楽しい年がおとずれますよう ! ! !

本年も相変わらぬご厚誼をよろしくおねがいします

sk2010.jpg「sk_2010_0000_」









・・・・・・・・・・・・・・・・・・





100102_01.jpg
「星空の夜」


«  前へ   1  |  2  |  3  |  4  |  5  |  6  |  7  |  8  |  9  |  10  |  11   


PAGE TOP