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2008.10.23

works_キッチンウエア_俎板_ご結婚祝い

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出所がはっきりしていて安全で巨大な銀杏の木に縁があり俎板にした。T嬢の結婚祝いなどにプレゼントし、嫁にも使わせている。

木は、長さに対して直角の切断面を木口と呼び、切口から水を吸い上げやすく黒ずむので、僕は吸い込み止めに漆を塗って、年号を彫っている。
桧や銀杏の樹は、抗菌作用を持っているから、乾燥するよう気を配れば雑菌の繁殖が抑えられる(多少の菌も、人体には有用である)
魚・肉と野菜の使い分けのサインには、腐らないチークの丸棒を埋め込み、削り直しても消えない。
プラスティックの俎板は、包丁の傷の中に雑菌が繁殖して変色するのも美しくないが、そもそもプラスティックの破片を口にしてしまうなんて気持ちの悪いことである。
風水では台所のプラスティック製品は気を下げるというから、本物の俎板は新家庭には縁起がよくてヤーサカ(家栄)である。
キッチンウエア_俎板 まないた.jpg
使い手の安全を祈り、長持ちするものを作ることは、健康にも環境にもよくて高価でも安価である。
儲かりゃ、食の安全などどうでも良いという仕事もあるようだが、本物の仕事の動機は、愛である。



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2008.10.23

いろりの愉しみ

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「火皿のスケッチ」

銀座和光での個展「日本人の暮らしを原点に」にて初発表


不便は、同時に生活を潤す

現代は誰にでも、早く、手軽にを目指して、さまざまな機器を生み出して、僕もその恩恵にあずかってパソコンなどパチパチやっているから、日々の暮らしに数時間、自分を取り戻す夕餉時はかかせない




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昨夕も飲みながら薪で飯を炊き、ほろ酔いでスケッチして、嫁さんをこまらせていた


〜曰く

樹はすごいよ、成長過程ですでにCO2を吸収していて自己完結している、、

しかも永遠だ、などと自分でも何を言っているのかわからないが、翌朝いずれにしても酩酊を後悔する



鍛鉄黒錆仕上げ

「溶銀の飾りのついた灰ならし」


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汚れがちな火の廻りは灰手前がミソ
灰の中に香を忍ばせたりするが、灰をならした跡が美しく、、
刷毛やヘラがそうであるように75°の角度をつけて
使いよい独特の形の灰ならしを考えた


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早朝、いよいよ淋しげな冬の訪れは、同時に囲炉裏の楽しみをプレゼントしてくれている


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朝餉どき
牛乳をあたため、ベーコンエッグを作ってみる
炭でゆっくり作ると、まるで違う香りが漂ってくる
そうこうしているうちには、ゆっくりと、どうやら目が覚めてくる
パンを炭火で焼いてみると、トースターとは別物の味わいになる

樹のちからなのだろうか・・
十年も使うと本当の鉄は錆びて、強く美しく成長する

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2008.10.23

作品回想_椅子 ベンチ

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「サークルチェア 1985年制作」


三城での生活が始まり

必要に迫られて作ったサークルチェアー

この椅子は思い出深く古美がついて僕の宝物となっている


鎌倉時代まで日本の伝統工芸品しか作ったことがなかったので、これは自ら課したハードルで何度もめげそうになった。

日本の高度成長下、職人技が生きられなくなり、機械生産、海外生産が主流になっていて、日本のかたちと、自分の手の痕跡を残そうと思ったのはそのころだった


この椅子は家族の絆を結ぶ食卓、日々の暮らしが作りだしていく素敵なドラマを、丸く囲むの意を込めて「サークルチェアー」と名付け、サークルテーブルとともにスタートした


試作は三台、それまで直角の胴づきしか知らなかったから、15°に設定した角断面の背柱と脚の胴づきを合わせるのが難しく、閉口して現在は丸断面の脚に変えている

しかしこの苦労はどんなものでも来い、これから僕にはつくれないものはないだろうといった自信(過剰・笑)となっている


西洋家具の模倣から始まった椅子の制作が我が国で始まったのは戦後でごく近代

日本の文化史上、外国模倣から和のものになるまでに100年かかるそうだが、現代音楽がクラシック音楽になる時間と同じわけだ

で、死ぬまでには定着はしないと知りつつもこの椅子の完成後、「美しい和の椅子」は僕の目標となった

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以後の作品『片アームの椅子(畳の上の日本の椅子)』『アルミの背の椅子』、『木の床暮らしのベンチ』『手前椅子』などこれまでの作品を整理して回想してみた


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