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2009.08.14

指南帳_木工_てり・むくり_大島寛太さんとのメール_

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封筒.gif前田純一様
記録的に遅かった梅雨明けから10日、
和歌山はやっと夏らしい暑さになってきました。
それでも、今年は冷夏の予想も出ているようですね。
田舎暮らしのこと、米つくりをしている友人・知人も多く、
日照時間の不足がやや心配な昨今です。

皆様、お元気でお過ごしですか?

工房のホームページ、ブログなど、いつも興味深く読ませてもらっています。
とくに指南書の記事はどれも永久保存版の内容で、
個人で一から試行錯誤していたなら膨大な時間がかかるであろう技法、工作法、
分厚い経験に裏打ちされたデータなど、
それを公開してしまうところに前田先生の遥かな思想を感じます。
僕にとっては大きな刺激であり、またよき道標。
感謝の念に絶えません。


最近、小鉋を作ったので感謝とともに画像を送ります。
お時間あったら見てみてください。

鉋刃は以前買ったジョイントカッター刃にテーパーをつけて使っています。
内丸と外丸の2丁。Rは100ミリ。

大島_01.jpg
大島_02.jpg


5年前(?)に初めて工房をお訪ねしたときに教えていただいた溝鋸は、
ディスクグラインダーも持っていなかった当時、通っていた技能専のボール盤で加工したものを使っています。
ただ、ボール盤で穴を開けた時のバリが影響しているらしく、挽き溝が片側に寄ることが今回判明。
研ぎなおすか、作り直す必要もはっきりして、峰も、鑢の幅のままなのでR刃口を挽くときに邪魔になってきました。
最近、ご友人と交わされたメール記事のなかで溝鋸の形と理由の説明があり、なるほどと合点しました。

大島_04.jpg
大島_03.jpg


今回は、制作中のデスクの端喰部に、筆返しの要素を取り入れたくてそのために小鉋が必要になってきました。
切れ味は良好で、逆目もよく止まります。時間はかかりますが、削りながら、これでいいのだ。という感触が手から伝わってくる。
自然界で樹木が成長する速度を追い越さない速さでものをつくりたい。理想論ですが、そう思いながら工作を続けています。

残暑厳しい折、ご健康をお祈りしています。

草々

大島 寛太


筆返し0001 1.jpg
筆返し0002 1.jpg


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封筒.gif大島寛太様

メール嬉しく読ませて頂きました
気候不順の信州ですが和歌山の様子を知り全国どこでもお天道様が恋しいですね
松本ではすいかが不作に加え、暑くならないので販売も伸び悩んで困っていると見聞きしています

仕事に精進のご様子、写真とともに拝察しました
しっかり要点を見据えて貴君らしい工夫で道具を作っている姿を想像して嬉しく思います

さて、筆が転がり落ちないようにという機能から生まれた筆返しがキーボードの時代に機能するのかは曖昧です
それでも真剣に木工を目指しているといつか筆返しをやりたくなる
 祖父の時代には筆は実用品で父の時代はそろそろ万年筆、いまやサインペンやボールペンとなりそろそろパソコンモニターとなっても僕もいくつか作りましたし、息子も数年前作っていました

厨子の屋根をやっていて僕は不思議に思います
日本の、とくに屋根の形のルーツは直線的なものだった、それがすぐに曲線のてりとむくりの屋根になり以後の伝統となっている

それはなぜかというと美しいからではないかとおもうのです
そもそも美しい曲線は目的とするかたちと、実現するための技法双方ともに、とびぬけてむずかしい。真剣に仕事をする人間は、いつの時代でも飛び抜けて難しいことに挑戦したくなるものではないでしょうか?
「滅びてもなお美し」が日本の心としても、美しいものは機能を失っても傷んでも、賞賛され修復されて日本の伝統の資産として伝わってきているものだということは古くからの建築をみれば明らかなのですが、なんの役に立たなくても美しいかたちのものとは、ただあるだけでよくまた不可欠な人の心に響く美術や音楽とおなじ芸術なのです

「てり、むくり」は切磋琢磨をくり返して洗練され完成した日本の伝統で、もっともうつくしく制作はむずかしい
仕事は美しい形を理解することとその実現に向けての技法マスターが不可欠です

具体的には

1 自然界にある有機的なカタチがベジェだということを体で覚えること

2 つくりだすかたちにどんなささいな欠点もないこと
    逆目、むら、よどみ、ためらい、贅肉、手あか、不用意に付けた傷などはもってのほかです

3 品位、品格、気品を身につけること
てりとむくりは装飾ですから形が勝負
媚び、てらい、計算があると下品で、美しくなければむしろないほうがいいものです

いずれもそうとう大変ですが、それゆえ挑戦したくなるのは貴君に志が備わっているからと感じます。しかし自分の手から美しいものが生まれ出たときの感動は飛び抜けていて子供を生み出せない我ら男性が、いのちを備えた美しいてりとむくりを創造するよろこびは別格です

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◯道具について

溝鑢の工夫がなかなかいいです
手持ちの道具で実現可能な機能をよく理解している
なにかがたりなくて一生懸命工夫していると思わぬ創造につながるもの、僕もたびたび経験していてハングリーだからあり得ることですね

伝統にはなかった刃底が丸いのが斬新で、鋸屑はここで回転するので詰まることがなく、10おきぐらいに大きい丸が昔のオガのようで、なお固まった鋸屑の排出をうながしている
これからの溝鋸はこの作り方がいいと思いますが、僕にはない発想が愉快ゆかい、まさに教えるは教わるです
削ろう会の酒井さんが先日溝鋸をみて、これは知らなかったと感動していましたので、鉋作りの好きな人は真似をしてくれるといいですね
これからの職人はノウハウをどんどん提供し合いながら制作に生かすことが大事です

鉋について、
台尻が少し長いなと思いましたが刃を振るための押し溝の遊びがきちんととれているのをみると、外丸、内丸も上出来でありましょうと想像できます。今後の一生道具になりそうですね
台下端の曲面だしが大切ですが、どのようにしていますか?

◯作品について

室内で使うものでは端喰は板巾に限界があります
樹種によりますが30cm以上は動くことを前提に木端に将来生じる段差を考え、つらいち、に仕上げても無意味だとすることが肝要です

PS
筆返しのてりと、甲面平面との境い目のよどみを削り取り去ることが肝要です
木目方向が交差していて平面から曲面につながる部分の仕上げは大変難しく、漆仕上げなどで艶があがるほど逆目や凹凸の欠点が現れてきますが、このような部分には僕は 「際鉋_三八ねかせ」 を使います
この鉋は木目にたいして直角に削る際の木の傷みを最小限にしながら、件の境目に次の仕事のガイドラインを作ることができます
近々詳細をブログにアップしますので作るときの参考にして下さい

それでは気候不順のおりお元気で、いつか時間が出来たら奥様とお出かけ下さい



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「桑材厨子屋根の仕上」2008年


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2009.08.13

音の書斎_ミュージックデスク_其の三

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「取り付ける素材によって変化する音の視聴テスト」 2009年6月

今回の試作に使用する振動ユニット「ヴァイブロトランスデューサーVt-7」を、ローパスフィルター(低音だけを通すフィルター)を経由して、以下8種の素材に取り付けて視聴しました  

1_杉板厚み3cmと1.5cm
2_からまつ板厚み3cmと1.5cm
3_楢板厚み3cmと1.5cm
4_コンパネ厚み1.2cm
5_アルミ板厚み4ミリ

【注】大きさはいずれも30cm x 60cm

接続する部品名などは電気の学問のようですが、半田付けが出来れば難しいことはありません。僕は電気音痴なのでコイズミ無線おすすめの部品を使用し、接続する端子によって音の調整範囲が三つあるので実際に音を聞きながら最良を選ぶことにしました


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「お店ですすめてくれたコイルとコンデンサー」

左の三つの半田付け用端子で周波数の特性を変えます

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090814.jpg「分岐プラグ」

インターネットで入手しました
音量調整を経たRCA出力を二つのアンプ入力へ分岐します

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「使用したアンプ_BOSE_1705後面」


二十年以上使っていて現在もマイナーチェンジして販売されています
低音特性を自社スピーカー用と一般用に変えることが出来るスイッチがついるので OTHERSにします
直流3Vか6Vを選べる
親切な出力があって、ダイオードランプなどテーブル上の照明に楽しく利用できます
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デスクのカラ松材の貫に、アルミ板に固定したVt-7と部品をとりつけて超低音を再生します

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1_杉材厚み3cmの場合、振動は伝わるのですが音が沈んだ感じです
厚み1.5cmでは明確になりますが、音と言う感じで音楽性が不足しているような気がします

2_カラ松材厚み3cmと1.5cm
ともに音にコントラストが感じられて、松材が古くからヴァイオリンの表材に使われてきたのが納得できました。しっとりとした重みのある響きですが、ややこもった感じで現代的なスピード感が不足しているように感じます

3_楢材厚み3cmと1.5cm
共に入力に対して反応が悪くヴォリュームがあがらないのは質量が高いせいかと思います
広葉樹の堅木は音の伝導性があるはずなのですが、音が部分的で広がりがなく意外な感じがしました

4_コンパネ厚み1.2cm
よく音は出るし、反応が早いのですが木材というよりも合板は内部まで接着剤が滲透したプラスティックといった素材の特質でしょう
音に安っぽい感じがするのは加えて12ミリという薄さからと思います

5_アルミ材厚み4ミリ
五種中のなかでもっとも反応がよく明快です。重低音というよりは、スティールドラムのような軽い感じを受けました

いずれもアンプ一台でのテスト、中高音ユニットとのバランスと、低音のみのテストも合わせてした結果です


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「視聴風景」2009年7月


09081302.jpg「振動ユニットを取り付けたカラ松の貫部分」

マンションのエレベーターに乗ることも今回の試作の条件でした
この貫は左右の鉄製脚ユニットとつなげて構造を安定します
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可能性のある 2 と 3 をベースにさまざまな方法で視聴し、ユニットを取り付けた3ミリのアルミ材をクッション性のあるスペーサーを介してカラ松材に取り付け、金属の音の明瞭感と木の暖かい重量感がミックスしたスピード感のある現代的な音がようやくでてきました
視聴中、ビビリ音がでたため材料の間にコルクをはさんでコルクの厚みが三分の二程度までつぶれるくらいしっかりと固定し直し、メリハリと量感のある落ち着いた音となりようやく合格、コイズミ無線のアドバイスにしたがいユニット取り付けはネジで止めずに両面テープを重ねて固定しましたが、クッション性がトゲトゲしないまろやかさに貢献しているようです。
長年の貴重な経験は秋葉原の専門店ならではと感謝感謝!!
デスクトップユニットも含め、自然素材と工業素材が協力して生み出す音楽も、偶然に家具の思想と同じとなって興味深い結果となりました

etc・・
コンデンサーは絶縁をかねてエポキシ接着剤でアルミ板にしっかりと固定、そのほかねじ等のしめつけが甘いとビビり音がでます
この視聴ではデスクトップのフルレンジユニットはフィルターをつけずに全域を鳴らしています


人間の耳に聞こえる音は低音の50ヘルツから高音の2万ヘルツの間といわれています。50ヘルツ以下の周波数域の振動を音として体感する効果は、テストマイクで録音した音の波形をグラフでみるという今までの数値には表れないかも知れませんが、音楽がデスクを心地よく響かせ、小さいスピーカーにありがちな乾いた音の感じをしっとりと豊かにいろどり心に響いて、音楽の振動が精神をリラックスする効果を持っているという説明を実感しました
また接続端子は真ん中を使いました。工房で視聴した部屋は板張りの床ですがマンション暮らしの娘達とって、接続を変えて微妙に変化する音楽はこれからの楽しみとなることでしょう




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クリップ.jpg今後時間をかけて低音域を減衰するコンデンサーを追加したり、変えてみたりするのも工作好きには楽しみな時間となりそうです


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2009.08.09

音の書斎_ミュージックデスク_其の二

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「小さな中高音用デスクトップユニット」


バーズアイメープルと鍛造アルミ製 8.5cmX8.5cmX17cm



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クリアで繊細な音の再生には桜などの比重の高い散孔材を使った密閉度の高い強固な構造の箱が求められます。今回の制作には音響特性と美しい木目が特徴で高級なバイオリンに使われるバーズアイメープル(日本では鳥眼杢とよばれている)を使用し、娘の希望でナチュラルオイルを使った明るい色調に仕上げました
削ると甘い匂いがするこの木の葉はカナダの国旗になっていて、樹液から採取するメープルシロップでおなじみです



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「イメージスケッチ_反射板構造」


ユニットからの音を45度に反射させるキャビネット構造は長年の定番、超高音成分を木に吸収させ、チタンコーティングの振動板を使ったNSW1-2058Aのドライでやや硬質な音をナナチュラルに和らげます

「音楽は機械で再生するのではなくて美しい楽器で奏でたい」

側面を塞いだアルミ側板で作られる三角柱の形をした空間が特徴の小さなキャビネットは、音の指向性を強めてダイレクトな忠実音が失われましたが、反面ホーン効果を生んでデスクトップに小さなコンサートホールのような魅力的な音場を作りました
気品あるメープルを生かしたデザインと職人仕事はバイオリンの名器を思い描いたものです

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「川上三恵子さん・手押し鉋盤の調整」
こともあろうに先生はストラディバリを目指している・汗


家具工場勤務5年の後弟子入りした川上さんは今回の制作に奮闘、仕事は段取り8分、、をさすがにしっかりと身につけていて、失敗を重ねながらも無理難題をクリア。「そんなことやるんですかアっ」といいつつ精緻な小さなキャビネット制作を見事にやり遂げました


THANX!!



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「アルミ材手叩き、木端面取り部分」

鍛造部のヘアーラインつや消しと、木端のバフ仕上の対比が美しいデザインです


僕達は機械が作る大量生産を目指しているのではないのだよ・笑

手仕上げの繊細な面取りは工業素材を個性的で魅力的な表情のディテールに生まれ変えます



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「バッフル板をアルミ材で制作するための準備工程」

この後ユニット面とバッフルをツライチにするためのスペーサー作りも難なくクリアーしてくれました




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「弟子の初めての小鉋」

研ぎ澄まされた豆平鉋は、逆目の起きやすいバーズアイメープルの微妙な凹凸を生かした味わい深い鉋仕上げに不可欠です


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「がんばりやの川上さん」

開口部のある箱の組立時、直角出しに苦労しました


「おばあさんになっても大切なスピーカー」

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使用したスピーカーユニットAURA SOUND_NSW1-2058Aは、経年変化の心配のない振動板とエッジを使っていますが、万が一のユニットの交換に備えてアルミ側板を2.6mmのキャップスクリューねじでとりはずし可能な構造に変更しました



【注】2.6mmX16mmの細いネジでアルミ材を木に固定

◯入り口から5mm程度タップをたてること
◯ネジ切り後、木に作られた雌ねじをアロンアルファで強化
します



3ミリ厚アルミ板に2.6ミリのネジの頭部1ミリ強をデスク面を痛めないように埋め込み、埋め込みナットではなく木に固定するなどという奇想天外無理難題は僕の定番
やろうとも思わない、繊細な人の手が生み出す職人仕事なのです


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「BOZEのアンプとIPODで視聴」

音楽は音とは違って理性や論理で原音を忠実に再現するだけのものではなく、インテリアと一体となって醸し出される雰囲気を大切にしたい

デスクの下部構造体に設置した振動ユニットの効果は想像をはるかに超えて、デジタルとアナログが融和した豊かで暖かなサウンドとなりました

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2009.08.02

音の書斎_ミュージックデスク_其の一

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「ミュージックデスクとフューチャー」2007年夏

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学生時代に持たせた小さなデスクが手狭になっていたマンション暮らしの娘夫婦に音楽を楽しむデスクを作ることにした。昔の書斎・文房の主役が文机と硯箱だとすると、現代の知的空間はデスクとパソコンとIpodということになる。家族皆で音楽が好きなことから「ミュージックデスク」と命名した


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75平方mの小さなマンションでキッチン、ダイニング、居間がワンルーム。パソコンと本と音楽は必需品だが、使わない時のプリンターと面積を占めるスーパーウーファーの置き場所に困っている。しかしなによりも結婚時に持たせた古くて美しいQUAD306を復活したいらしい。

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小音量と臨場感のある重低音が両立しない理由は小さな音ではモノや部屋が振動しないからである。娘婿と秋葉原へユニット探しに出かけ、アメリカAURA製のわずか1インチ、小ささとチタン素材に似合わず20cm級のふくよかな音が魅力のフルレンジが気に入り、中高音用としてデスクトップに置くことにした。しっかり作られた磁気回路と経年変化の心配のなさそうなチタンを使っている



今回試みる重低音再生には、トランスデューサーとよばれる新時代ユニットをローパスフィルターを介してデスク本体にとりつけ、家具を振動させて臨場感を実現する前代未聞の目から鱗の楽しい設計である・汗

さっそくさまざまな素材にとりつけ効果を確認した。キースジャレットのピアノ低弦の余韻はジャレットがペダルを放す瞬間を見事に再現、木造ジャズクラブの床下で共鳴するようなゲイリーピーコックのアコースティックベースをリアルに体感して能舞台の床下で陶器の甕を共鳴させた日本の発想を思い浮かべる。バッハのチェロやクラプトンのギターは弦がこすれる感じがふくよかに再現されていて試しにボリュームを上げてみると部屋中が振動した。(隣の部屋から苦情が来そうだ・・)

大きなシステムで大音量時にいい音を出すことは容易でも、ささよくような小さな音を再生するのは難しく、昔だったら大枚を投じても気品のあるこの音はなかなか得られないだろう。一方AURA SOUND1インチは、クラプトンのライヴ「One More Car, One More Rider」では息づかいがよく再現され、ドラムスのブラシワークの切れが軽快、軽い小口径チタンの特性だろうか?

コイズミ無線の説明によるとトランスデューサを取り付ける素材で低音の効果が違い、以外なことにガラスがいいと説明を受け(ただしサッシ窓ではビビリ音が出てしまうので嵌め殺しガラスがいいとのこと)、ユニット取説には素材により周波数特性が変わると注意書きがあり、取り付け方法もネジでしっかり止めるよりもクッション性のある両面テープがいいというのがおもしろい。部屋の音響特性を考えてカットオフ周波数を変えるなどチューニングの必要があるが、これはお金をかけずに時間を楽しむアナログ工作の愉しみである。

従来の理想的な低音再生は、パワーの大きなアンプと大きなウーファーユニットを入れる大きな箱と結構なお金が必要とされる特別なマニアのものとされていたが、このシステムの部品価格はコイルとコンデンサー込み両チャンネルステレオで4、5万円内外、そこまでこだわらずに低音の特性を生かした左右モノラル再生にすれば半額で実現するから既存の家具や壁に取り付けて子供と愉しむ日曜大工にも向いている(使用する中高音用ユニットとの能率バランス次第では、3万円程度の専用アンプで低音ボリュームを調整するマルチアンプ方式がベスト)


「伝統とは未来を夢見た冒険の歴史である」


最近出始めた3、4万円で手に入るデザインのよい小さなデジタルアンプを組み合わせれば、日本の住空間を生かして楽しむ、新時代のコンパクトな本物ピュアオーディオといえて僕も自分の仕事で真似をしたい



>>>http://www.koizumi-musen.com/AURA.htm

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デスク下に収納できる二つのキャスター付きワゴンには、プリンターとコピー用紙とスペアインク、子供にヨガを教えるための教科書類等をそれぞれに収納。底板がレールをすべる独自設計の引き出しを文房具好きの娘のためにつけることにした


錆びたアイアンと木の組み合わせによる現場組立はマンションのエレベータ搬入も容易で、体への優しさと構造体としての強さを合わせ持った信州特産カラマツは余っていて低価格で将来性大。狂うねじれるとなにかと評判の悪かったこの材も80年樹齢を重ねて乾燥技術が発達しこれからの需要を示唆している。また工房独自の手による鍛造アルミはアンプの放熱効果と清潔感のあるデザイン性に優れている


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「ヴァイブロトランスデューサーVt-7」

音楽を振動としてとらえた新発想ユニット

最も忠実な原音再生はヘッドホンとされているが臨場感が伴わないのは重低音の体感がないからである。以前パイオニアやSONYのボディソニックチェアー等に使われ火山爆発の地響きや飛行機の爆音再現に画期的だったボディソニックをこの小さなユニットは15000HZまで再生するピュアオーディオ用に進化させ、従来不可能だったとされる16ヘルツまでの超低域再生を実現している

低音から高音までワンボックスで再生するスピーカーエンクロージャーは振動させてはならないのが常識だが、低音部を分離して10cm強の小さな振動部が取り付けられた壁などを面音源とする方式は、大きなスーパーウーファーシステムを不要にしながら小さなフルレンジユニットの低域の負担を無くして濁りのない中高音再生を実現する


1986年に発売されたセパレートアンプは、高さ7cmの小ささが頑固な英国メーカーQUADの特徴で、音質調整をダイヤルの傾きで認識するアナログ表現とオートバイのエンジンのような放熱フィンを前面にだした機能的なデザインを娘夫婦も気に入っていて大切にしている
発売当時はLP盤の時代だったが Ipod用にPHONO入力部を改造してある


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「MMの住まい」未整理現在のスナップ


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「5月MMで」

義理の息子の運転で秋葉原へ車をとばし、帰ってさっそく分解して音をだしてみた。以来制作期間三ヶ月、来週持って行くことになっている
家族のよい思い出となるだろう

2009.07.03

いのり_斑鳩の屋根

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「いのり・斑鳩」
屋根中仕上 2009年7月


封筒.gif

前田純一様


ナマシ"終了しました!丁度三時でした!

次に鉋の刃に入る訳ですが!其の前に"鑿の制作でした"四本作ります!

幅20×厚3と幅14×厚3と幅7×厚3と幅3×厚2.5の四種類!

師匠の写真を参考に刃の角度は作って見ます!

一番細いのはそのままで!ほかの三本は"裏出し"をしてみようと考えています!

目立屋の金床が具合良さそうなので!やらせてもらうことにします!


何だか職人さんに成ったようで!ワクワクします!面白いもので!経験した事がない事に入り込むのは興奮します!

デザインしている時も周りから!何時になったらデザインするのナンテ冷やかされましたが!道具は作るのが楽しいです!

今度お会いする時に!小生が一人で作ったガラス瓶リサイクルのPR・DVDを見てください!

デザイン提案したのだから!何処も作ってくれないから!責任を取って作ってくれで!一人で作り上げたジオラマ(4300×2000)のセット二週間で作り上げた時の楽しかったこと!赤字でしたが仕方在りません!


「鑢」必要でしたら送りますので申し付けてください!

暇を見つけて鑢で刃物を作ってみようと思います"左右一対"の鈍角の切り出し!


雨も上がり子供達の遊ぶ声が響いています!子供の声は宝物!




返信.gif

三時というのは夜中のことですか?・笑

金床は年季が入っていてピカピカに砥石で研いであるんじゃないですか? そんなカネには換えられないもの、僕だったらとても素人には触らせられません・爆

 それにしても二十年以上前の出会いでしたのに僕は貴君のご本職を知りませんでした。先日デザイナーとお聞きしてびっくりしさもありなんと納得。

よい仕事は段取り八分とよくいいます。しかし我々は段取り時間多すぎませんか?喰えないわけですネ・汗 それでは傑作DVDをみせていただくのを楽しみにしています


今後貴兄の制作予定、左右一対鈍角切り出しはとても使えますのでがんばって下さい

刃厚は出来るだけ厚く、角度は45度ですが、これは是非おまもり下さい

それからいくつもの豆鉋、これはなによりも愛しい一生道具となりますよ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


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「初めての自製フライス盤による屋根の荒彫り」

2009年7月2日


今日はこちらも雨が上がり、よい気分で厨子の屋根を彫っていました

今僕は日本の屋根のかたちの特徴、むくりとてりの美しさの虜になっているのですが、ベジェ曲線の立体にもかならず数式があるはずと、ここのところ連日深夜探っていたわけです

熟練職人の手は機械のように正確に動くといいます。まだまだ熟練とは申せませんが自分の手の動きをXYZ軸に置き換え、ボール盤を改造したフライスに角度調整治具を作ったもので荒彫りを終わるとその機械美?に感動しました。

この理屈をコンピュータ制御NCルータに置き換えて誰でもスイッチポン、同じものが大量安価、経費の安い海外で、といったのが現代でしょうが、しかしこのようなものに対しては意味がないことでしょう。これは工業と工芸の相違、作り手のハートとセンスの問題で、しばらくシャッターを押していると中尊寺覆堂のようなイメージが匂い、1990年製愛用の豆鉋で手仕事の微妙なてりを豆際(マメキワ鉋)で昔ながらに仕上げながら美の世界へ突入しております


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「CADによるベジェ曲線からの型制作・桂薄板」


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「角度調整治具スケッチ」2009年6月


思惑道理に仕事が進み疲れた体が喜びがあふれ、今では侘びて静かな斑鳩の1500年前、和絵の具に彩られた建造物のはでやかな壮麗な美しさにふと思いを馳せるのです
飢餓、疫病、流血、混迷に世の中があふれていて、とても現代の旅行気分ののどかな田園風景とはほど遠かっただろうと想像しながら日本の侘びさびの真意にゆかしい気持ちになりますが、僕は仕上がりまでにこれから何千回豆鉋を往復させるのでしょうか?しかし回数事にすり減っていく指先に生きている実感を感じながら鉋くず一枚一枚に平安のいのりの気持になるんですが、どっこいBGMがクラプトンとは我ながら呆れます・汗
それにしてもCADどころか、物差しさえ、ましてや学校などなかった時代にどのようにしてあのように美しい日本の屋根を生み出し、現代に引き継いできたのでしょうか? 頭がよかったその頃の職人の労苦と喜びを思い、さまざまな喜びやつらさに行きつ戻りつつしております


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「豆鉋反りNo.3刃巾24ミリ 1990年製」

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