渦巻紋の小椅子
1987 - maedaJunichi
高さ33cm 巾 奥行47cm

信州で初めて目にした庭の湧き水に生える孔雀羊歯(くじゃくしだ)の早春に開きはじめる渦巻きへの感動がモチーフとなった三城の工房の土間での金属の鍛造用に制作した仕事椅子です。椅子の細い脚端が仕事中に動きづらいことから羊歯を模して9ミリの銅の丸棒を赤めてぐるぐる巻いて面で重さを支える脚端と、小さな叩き三角鑿で彫った渦巻き紋が特徴で、初作は桑の樹の古びた感じをいかした印象でしたが、その後仕事場を見たお客様から注文をいただいたおりに栃、栗などさまざまな木を使い、一つの作品に違う木を使う作品作りのはじまりとなっています。日本の床に優しいことから立礼の茶会や玄関の飾り椅子として使われています





