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4.制作風景・工房の日々

2012.02.02

栗材のキッチンキャビネット。

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栗材のキッチンキャビネットを納品いたしました。
2012年、初めての大きな作品となりました。

昨年末より材の手配などすすめていた仕事でしたので
一安心、という気持ちです。

新築されるお家に設置するキッチンのお話を
信州に強いこだわりをもった家づくりをされている
フォレストコーポレーションさんにいただいてから
実際に御施主さんのお希望をお聞きして
キャビネットの設計をはじめました。


下部のキャビネットは左側にダストボックスを仕舞うワゴンを設置。
キャスター式でひきだすために掃除が簡単で清潔です。
右側には3列にわけて合計13杯の引出しをレイアウト。
用途にあわせて深さを設計し、使い勝手と収納量の両立を目指しています。
引出しにはblum社のレールシステムを使いました。
内部木材は全て杉の無垢材。合板などの接着剤の影響のない極めて安全な成り立ちです。




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上部の戸棚も内部にわたり全て無垢材。
スライドヒンジにはこちらもblum社の製品を使っています。
框をくまない戸板は反りの問題がありますが
内部スペースに影響しないように反り止めを施して
シャープでシンプルな無垢材キャビネットを実現しました。
また、吊り戸棚の右には飾り棚を2段、壁付けしました。

キッチンの天板、引出しなどの鏡板はすべて栗材をつかっています。
無垢材ならではの艶と風格をだせればと思い
手鉋で仕上、丁寧にオイルフィニッシュをしました。



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また、キャビネットのアクセントとなる引手は
彫込みにしてフラットな前面としています。
お子様とキッチンにたつことも多いご家庭では安心な構造でもあり
無垢材ならではの質感とその木目の変化がとても面白く
なによりどこを持っても片手でスムースに開閉できるので実際に使い心地よく、
レールシステムと無垢材の組合わせならではのデザインなのではないかなと思っています。


無垢の木を活かすということは
その欠点を補い、その長所をひきたてる隠れた仕事です。
木工とはその技術のある職種のことで、それは制作だけでなくデザインにも言えるのでは。
幼い頃から山に育って、薪を割って、木陰を歩いて、
木に対する絶対的な愛情みたいなものをこれからもっと
このような形であらわせればな、と思っています。

キッチンがこれからお客様に使われて
いまよりももっと輝きを増す事を願って帰路につきました。


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今回は3月で工房を卒業して独立する浜くんに納品設置に同行してもらいました。
道具の準備、納品時の手際、3年間の成果というものが感じられて
僕にはその意味でも、感慨深い時間となりました。






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