home > news > 4.制作風景・工房の日々

4.制作風景・工房の日々

2012.03.22

100膳あまり用意していた育林箸の在庫が残り僅かに。発売後2日で大変ありがたい反響をいただきました。

IMG_5202.jpg

現在、信州の木材の利用は
素材生産量(森林で材木として利用可能な状態に育っている木の量)の9%程度にとどまっています。

atelier m4 はこの状況を改善したいと願って
信州で最も多く植えられている信州カラマツの利用に取組んできましたが、
最近ではカラマツの魅力にすっかり魅せられています。

ひとつは、その特徴的な木目。
一般的に針葉樹は均質で端正な表情が特徴ですが
その中でカラマツは木目の縞模様(マサ目と呼ばれます)がひときわ目立ちます。
これは、寒冷な環境で育てるように適応してきたこの樹が
夏にはぐんぐん育ち、冬は落葉して寒さに耐えているためあらわれる
カラマツならではの特徴なのかもしれません。

新しく制作をはじめた育林箸には
菜の花や胡桃の油で仕上げる「白木」の他に
漆で仕上げる「塗り」のお箸も用意しています。

素朴な塗り方ではありますが
木の表面を保護するという漆本来の意味でのこの仕上を施すと
カラマツの特徴的な縞模様の木目のコントラストが際立って
他の針葉樹や広葉樹にはみられない、シャープな独特の表情となります。





IMG_5203_2.jpg

こちらは白木。
同じように、天削げとよばれる手元の先端には7色の漆を施しています。

木口とよばれる木の断面は水を吸い込んで痛みやすいので
漆を塗って、さらに顔料を混ぜた漆を塗ってこの色をつくっています。
漆というと、何度も何度も薄く塗っては乾かして磨くという工程を繰り返す
鏡のように美しい表面が思い浮かびますが
水に弱い木を保護するために塗られるというのが出発点。
この機能を芸術的に高めたのが蒔絵などに代表される漆芸の世界です。
話が漆になってしまいましたが...

白木の表情もこの清々しい雰囲気が美しい。
育林箸の白木部分には、菜の花と胡桃の油を塗り込んでいて
その優しい艶がとても良い風合いに仕上げられています。


このようにカラマツならではの木目を活かした育林箸は
基本的に「塗り」と「白木」に各7色、合計14色を作っています。
日本では食器が個人の物として扱われる事も多いですが
14色あればかなりの大家族でいらっしゃっても、自分のお箸を見分けられますね。







「4.制作風景・工房の日々」の一覧へ戻る


PAGE TOP